湘南文化よもやま話:湘南を愛した人々
細川護熙さんが湘南で育んだ芸術家魂と政治家魂権威と階級を嫌う生粋の湘南人
2023/04/14
平塚市美術館 細川護熙さんは権威と階級を嫌う生粋の湘南人政治家であり、芸術家。 2023年4月8日から6月11日まで神奈川県平塚の市立美術館でその美術展が開催されています 1993年に55才で総理大臣となり、60才で政界を引退。 作陶や絵画に打ち込んで20余年。 広い会場2部屋に展示された数々の作品には、護煕さんの芯の強さと優しいさが溢れています。 バブル期の1991年に落成した美術館は吹き抜けの床、壁の全てが*白い大理石で覆われて 異彩を放っており、時には音楽演奏会も催されています。 *ビアンコ・ペルリーノ ライムストーン近似色ですが、硬質のクリーム色大理石 イタリア・ベネト州ヴィチェンツァ・アジア―ゴ特産 Perlino Bianco(Bianco asiago:Vicenza,Veneto,Italy) 細川さんを良く知る人には意外ではありませんが、総理大臣職を担った政治家としてだけを知る人は この美術展出品作の高い完成度に驚くでしょう。 幕府と呼ばれる中央集権が確立した頃から、芸術に造詣が深い武士は珍しくありませんでしたが、 正に護煕さんは現代の武士。優れた芸術を産んだその背景に迫りましょう 美術作品にあふれる独創性のルーツ 護煕さんの思想が育まれた幼少期 疎開地から湘南の別荘に定住したエスタブリッシュメント・ファミリー 1945年、太平洋戦争が終戦すると湘南各地の別荘地は疎開先から別荘に戻った多くの方々で 溢れていました。 東京の本宅が大空襲の戦災で破壊されたからですが、湘南を本拠に替えた世代のメジャーは 細川護煕さんの父親、護貞氏など、明治後期の1907年前後生まれの子育て世代。 皇族、華族、財閥、政官界首脳の一族子弟が多かったために、ほとんどの方々は旧知の間柄。 子弟たちの学校選択は同じところに集中していました。 幼少期から大学までのカトリック系教育:小学校は横須賀の清泉女学院(共学) 鎌倉の材木座に住まわれた護貞さんの二人の息子、護煕、護輝さんが小学校低学年で入学したのは 開校したばかりの、横須賀清泉女学院の共学小学校。 太平洋戦前の1937年にスペイン系カトリック(キリスト教旧教)聖心侍女修道会の修道女3人が 開校した小さな学校を、戦後の1948年に再開したものです。 護煕さんは再開後第一期生の小学4年生、護輝さんは3年生。 立地は現在の戦艦三笠記念館や猿島フェリー発着所の隣接地。 廃墟のような、瓦礫が散らばる旧海軍工機学校跡の校舎でした。 横須賀は米国海軍の最大の進駐軍基地化 学校はJR横須賀駅、京浜急行駅からはかなり離れており、戦争直後の風俗に触れながらの徒歩通学。 大型の米国車や軍用ジープが走り回り、女性が嬌声を上げ乍ら水兵にぶら下がり歩く様。 毎朝定時に威風堂々と、勢力を誇示しながら行進する米軍楽隊パレード。 逗子から大礒まで広範囲な旧別荘地から通う子供たちには異次元の世界でした。 カトリック(キリスト教旧教)の教義 カトリックの教えには信者の個性により、受け入れられるものと、受け入れ難いものが存在します。 「清貧」、「貧しきものは幸いなり」、「人類はみな平等」は国が敗れた時代の都市生活者が 好むと好まざるにかかわらず、自然と受け入れていた現実。 信者を神の子羊とよび、神への恭順、従順を強いる部分の受け止めは、人それぞれ。 清泉の学校生活はカトリックの教えに沿っていますから、男子には風土が合わない生徒も多かったと 思いますが、同じ時期に新設開校されたカトリック・イエズス会の栄光学園中学校、 高校(横須賀市田浦)に優先入学できるため、中途退学者は多くありませんでした。 活発、行動的な護煕さんは自我が芽生えたのでしょう、栄光学園高校時代に他へ転校しましたが 弟の護輝さんは、泰然自若、沈着冷静。 護爺(もりじい)とあだ名で呼ばれたくらいの成熟した振る舞い。 難なく高等学校までを終了しています。 1940年代の湘南は生活物資、食糧の不足で貧しかった時代 この頃の湘南は生活物資や食料が極度に欠乏しており、主要なものは「くじ引き」や配給。 資産家は預金封鎖、新円切り替え、富裕税等で流動資産を失っていましたから、 子弟の学校や自宅近隣での生活は、地元で農業、商業を営む方々やサラリーマン家庭の子供たちと 平等に不自由に耐えながら共に暮らす時代でした。 都市圏では闇屋が横行していましたが、有識層はヤミ物資や食料に手を出しませんから 華族の中の華族であった細川護貞家が移転した鎌倉材木座の家でも 遊び仲間にご馳走する「おやつ」はサツマイモ。 留守がちな両親に替わり、二人の子供と遊びに来る友人にも「平等」に 細やかな気配りをする「お手伝い」。 旧家ならではの存在感がある年配の婦人が印象的でした。 貧しさの中から得た第一の宝物「人間は皆平等」 戦後の混乱期を湘南で過ごした旧エスタブリッシュメント子弟の生活体験は、 家柄、地位、職業、資産、経済力、才能にどんな差があろうとも人間は皆平等であることを 教えてくれ、彼らの人格形成の大きな柱となりました。 護煕さんが選択した大学は栄光学園と同じカトリック・イエズス会が運営する上智大学。 ゴルフ、スキーに熱中し、後に結婚するゴルフ部仲間の上田佳代子さんを見染めます。 上田佳代子さんは湘南藤沢市鵠沼育ちの生粋の湘南人。感性が共有できたのでしょう。 成人した護煕さんは正義感が強く、理不尽に不公平な世の中が許せない性格。 スポーツを愛する多感な青年は、政治家にならねば世直しが出来ないと気づき、 33才で政界入りを果たしますが、その後は多くの方がご存知の通り。 細川護煕さんが近衛家から得た第二の宝物「祖父文麿の遺伝子」 細川護煕さんが受け継いだ家系の遺伝子は特別なもの、唯一無二でした。 総理大臣に至る道に最も大きな影響を与えたのは母方の祖父の近衛文麿さん。 昭和最大の混乱期である10年代に三度総理大臣を引き受け、大変な苦労をされた方です。 文麿さんには文隆、道隆の二人の男子の他、昭子、温子(よしこ)のお嬢様が おられましたが、細川護立侯爵家長男の護貞氏さんと結婚したのが次女の温子さん。 背が高い美男子の護貞さんはグループ姉妹たちのあこがれだったと言われます。 近衛文麿さんの長男文隆さん 護煕さんの父親護貞さんの親友 近衛文麿公爵 護貞さんは東京駒沢の東京ゴルフ倶楽部や軽井沢GCの仲間である近衛文隆さんの親友。 文隆さんはプリンストン大学(米)留学中にゴルフの達人となり、 仲間にはポチと愛称され、親しまれていました。 護貞さん長男の護煕さんは文麿さん長男の文隆さんや長女の昭子さん同様に情熱的、 行動的で信念を貫く個性。 一方、護輝さんは対象的に父親の護貞さんや次女温子(よしこ)さん譲りの穏やかで 自己主張を見せない、調整型の優しい個性。 護輝さんは後に近衛文隆さんの養子となり、近衛家を継ぐことになります。 下記記事の第5項、第6項を参照して下さい 「尾崎秀實の思想とスパイゾルゲ事件:所得と身分の格差拡大が若者を蝕んだ時代」 https://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=138 護煕さんの政界入り 華族が極力避けているのが政治家業。 父親や護輝さんが望まぬ政治家となった護煕さんは、平凡な政治家が求める 地位、権威、利権、金銭など私利私欲の全てに無欲。 五摂家筆頭の近衛公爵家と大大名の細川侯爵家の血を受けて、俗人が求めるもの全てを、 生まれ乍らに備えているからです。 幼少時から皇族、華族、総理大臣、大臣、高級官僚などいわゆる位の高い人々が 常に身近であり、その素顔、真の姿、本音、内情を知り得る立場。 彼らの誰もが人間として平等な人々であり、平凡なことを知り尽くすようになります。 地位を求めることの虚しさを知るからこそ、志が低く、議員バッジが権力の象徴と考える 多くの政治家の振る舞いに我慢ならなかったでしょう。 「来栖三郎駐米大使とジョゼフ・グルー駐日米国大使の交遊: 太平洋戦争は不可避だった!!」 https://www.nogibota.com/archives/3820 護煕さんのぶれない信念のルーツ 階級社会や経済的格差の大きい社会を嫌い、声の小さい弱者の味方として 利権政策が溢れる政権与党とぶれることなく戦い、社会改革を推進された強さは 肥後細川家の武士の遺伝子ばかりではありません。 護煕さんが共鳴したのは秩父宮雍仁親王、護貞さんの友人白洲次郎さんらの強い正義感。 (次回に護輝さんを取り上げた時にエピソードなどをご紹介します) 芸術作品に表現される優しい愛の心は、若くして早世された母親の温子(よしこ)さんの遺伝子と 小学校から大学卒業まで過ごしたカトリックのスクール・ライフを通じて得たことと推測しています。 2度と現れないだろう稀有な政治家 古今ともに伝統ある家系には政治家を志望する人が稀。 民主主義の歴史が浅く、低質、浅薄な政治家が多い世界だからです。 護煕さんは政治家を嫌う親族から離れ、あえて飛び込んだ稀有なプロ政治家。 利権構造で固定化された政治の改革をスローガンにした新党「新自由クラブ」は 首都圏の有識者層に歓迎され大躍進。 声の小さい国民を対象とする少数派政党の旧態制打破には数々の困難があり 容易ではありません。 小政党、新自由クラブを結成、党首となった護煕さんの誰も持ちえない出自の背景は 政権獲得を目的に野党勢力をまとめる役割を大いに期待されました。 1990年代初期には8つ以上の野党が乱立しており、取りまとめは大役。 それを託されたのは細川護煕さんが、まさに「余人をもって代えがたい」政治家だったからです。 ぶれない信念は内部に敵もつくります。内乱に乗じた旧政権の巻き返しに敗れ早期の引退と なったのは、国民から見れば大損失でした。 志半ばとはいえ、一石以上、いくつもの石を投じた成果を認める人は少なくありません。 上下の写真:東北大震災に心を痛め、鎮魂に描いた作品。 近年は細川家のルーツである京都の縁ある寺で襖絵を書かれることが多くなりました。 細川護煕美の世界:平塚市美術館 細川護煕美の世界:平塚市美術館 細川護煕美の世界:平塚市美術館 (広告) https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=28 レスベはフランス産の天然赤ブドウを原料に日本で初めて作られた ブドウ・レスベラトロール・サプリメント. 最初のモデルの開発を始めてからすでに20年を超えました。 レスべのブドウ・レスベラトロールはイタドリ由来のものや、医薬品目的に 化学合成された合成レスベラトロールとは全く異なる物質。 天然レスベは過剰摂取が不要ですから長期間摂取の安全性や慢性炎症を抑制する効能は ブドウを食するのと同じです ニューモデルは天然の赤ブドウが持つトランス型ブドウポリフェノールのスチルベノイドと プテロスチルベン、ケルセチン、CoQ10、 最新の長寿補酵素ナイアシン(NAM,NAD+, NMNなどの総称)を配合し、 天然ブドウ同様の卓越した抗酸化能力を保持しています. 世界でホットな話題となっている、最も先端的な健康長寿のコンビネーションです. 朝のすこやかな目覚めは病気知らずの健康のもと。「目覚めすっきりアサイーナ」 発売15周年記念のレスベが値下げ. 親戚といえるアサイーもリニューアルし実質的な大幅値下げ. 2ヶ月分が会員価格で1899円(税込). 大型のカプセルを使用し1カプセルで500㎎のアサイーとなりました. 「ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成と サイクリックジーエムピー(GMP)の産生」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=66 エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=147 「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=448 「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」 ヒジキは必ずしも健康食品ではありません http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=123 https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=36 https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=1011 歴史が浅いバイアグラは化学合成物質ですから長期間服用の安全性は不明ですが、 その機能は窒素合成阻害酵素の阻害機能。 シトルリンが窒素合成の素材として機能し、レスべが窒素合成酵素を作り出す 機能と切り口は異なりますが、中枢神経を興奮させる媚薬、催淫剤と 一線を引く点では同じです。 バイアグラ、マカや朝鮮ニンジンなど植物のアルカロイドを催淫剤として過剰摂取となる方が増え 前立腺がん、機能不全(ED)、腎不全などの原因を疑われています。 シトルリンはレスベと相乗させれば少量で十分ですから過剰摂取を控えましょう。 ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成とサイクリック・ジーエムピー(GMP)の産生 シトルリンとレスべの超お買い得セット. もちろん個別でもお買い求めいただけます. 「ブドウ・レスベラトロールは体細胞内でガン阻害物質に変化する」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=196 レスヴィーヌ・ルージュ:ギリシャ時代から愛用されてきたブドウ古樹の葉. 有機栽培された農薬フリーのブドウ葉 レスベの補完に最適.フランスでは漢方薬同様に薬局で売られています. 「煎じるブドウ・レスべラトロールで長寿と美容へ最短距離」 JAS認定有機食品.東京都特別推奨食品のケール100%. 安全な天然カルシウム豊富な特殊土壌で栽培. 各種天然ビタミン、ミネラル、アミノ酸が最も豊富な野菜のケール100%で作られた 天然マルチ栄養素・サプリメント.他野菜の混入なしに飲みやすい美味しさを持っています 賦形剤は一切使用していません。 http://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=53 「サメの肝油とスクアレン/スクワレン(Squalene)とは」 サメの肝油が含有する成分の強力な免疫力強化作用は、食品の中では最大とも言われており 1900年代より、その秘密を解明する研究が続けられた結果、免疫に不可欠な白血球の増加に働く アルコキシグリセロール(alkoxyglycerols)を発見しました。 30粒から40粒に増量となりました リッチスクワレンは汚染の進む太平洋産原料を避け、 希少なオセアニア近海産原料で安全性を確保しています. |
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