感染症の海外ニュースと解説
2018年秋よりH5N1型高病原性鳥インフルエンザが蔓延中
重症化し易い遺伝子再集合ウィルスのヒト感染
2023/01/07
2023年に弱毒性のオミクロン変異より危惧されているのはヒトに感染する
H5N1型高病原性鳥インフルエンザの蔓延.
現在は全国に拡がり、1月に入ってから殺処分が1,000万羽を超えています.
H5N1型高病原性鳥インフルエンザ・ウィルスはヒトヒト感染することが知られており、
ウィルス干渉によりオミクロン株を抑えて今後の主役となる可能性もあります

新型コロナCOVID‑19の発生が中国武漢で確認されたのは2019年秋
その1年前(2018年)にインフルエンザ・ウィルスが大流行.
日米でこれまでにない拡がりをみせましたが、インフルエンザの大流行後には
深刻なパンデミックが起こりやすいと懸念する学者が少なくありません。

2018年は*タミフルなど有力な抗ウィルス剤が開発されているために
死者続出という事態にはなりませんでしたが、その後に流行したCOVID‑19は、
インフルエンザ・ウィルスがリアソータント(合併結合変異ウイルスに)したのだろうと
考えた人がいたのも自然な流れでした。
実際には中国の武漢の研究室で発見されたルーツ不明のウィルスが始まりと
いわれるようになりましたが、いまだにルーツ論議は続いています。

COVID‑19が収束した地域でもウィルスとの戦いは、常に続くと考えた方が
無難でしょう。
ワクチンや感染による獲得免疫より、体に備わる自然免疫強化が勝ち抜く秘訣です。

*医薬品タミフルは様々な変異に対応できる画期的な医薬品。
ウィルスが移動するための赤血球凝集素ノイラミニダーゼ(NA)を
失効させて変異に対応しています。
タミフルやリレンザがノイラミニダーゼ(NA)阻害剤といわれる所以(ゆえん)です。
タミフルは変異にも対応できますが、早期投与が必須。




1. リアソートメントウィルス(reassortment viruses)とは
2. ヨーロッパで流行したリアソートメント・ウィルス(リアソータントウィルス)

3. シフト(shift):不連続抗原変異(antigenic shift)とは
4. ドリフト(drift):連続抗原変異(Antigenic drift)とは
5. 参考)厚生労働省が毎年発表する3種混合インフルエンザ・ワクチンのタイプ

ウィルスの抗原変異解説は2009年から改訂を続けている記事です。

1.リアソートメントウィルス(reassortment viruses)とは
リアソートメントウィルス(遺伝子再集合)は、かっての
リアソータントウィルス(合併結合変異ウイルス)と同義ですが、近年は前者で
呼ばれることが多くなりました。
哺乳類の体内に複数の型のウィルスが入り、合体して遺伝子が混血になることを指します。

インフルエンザウィルス(コロナウィルス)のケースでは球形表面のスパイク(突起)群にある、
二つの赤血球凝集素ヘマグルチニン(hemagglutinin:HA) と
ノイラミニダーゼ(neuraminidase:NA)の双方か、どちらかが変異を起こして、
サブタイプ(例H5からH9、N1からN2)が変わっているケース。
*ウィルスタイプ表示例:A型スペイン風邪  A(H1N1)、A型香港風邪 A(H3N1)

鳥インフルエンザウィルスの場合は(永らく)人間に感染しないとされていました。
いつの頃からかヒトに直接感染するだろうと疑われ始めましたが、それは
鳥感染ウィルスと人間感染ウィルスの双方のウィルスに感染する豚がウィルスを
リアソートメントさせる元凶となっているのではないか、といわれるようになったからです。
パンデミック(感染症の大流行)が恐れられるのは、このようにサブタイプが変異する場合で、
原因不明な場合は、シフトと呼んで警戒しています。

新型豚インフルエンザは人造ウィルス?(Prof.Adrian Gibbs)」
https://www.nogibota.com/archives/7956
 
ドリフト(細かな株の変異)とシフトの概念、リアソートメント(リアソータント)の
概念は時代と共に変える必要があるかもしれません。

2009年頃より米国保健行政当局CDCはH5N1型高病原性鳥インフルエンザと呼ばれる
A(H5N1)ウィルスはサブタイプに大きな変化がないままに、人間同士の感染力が
強いウィルスに変異する可能性を警告しています。
同時にこれまでの学識とは反する事象として、豚など哺乳類を介さずに、
鶏から直接人に感染するウィルスに(何処かで)変異している可能性も
指摘しています。
H5N1型高病原性鳥インフルエンザは小さな変異(新株)でも大流行(パンデミック)の
可能性があるということです。
青海湖から始まる鳥インフルエンザ
鳥インフルエンザ大流行には新型インフルエンザ発生の危険性が

https://www.nogibota.com/archives/1917
 
2. ヨーロッパで流行したリアソートメントウィルス(リアソータントウィルス)
2001年から2002年にかけて、 ヨーロッパを中心に世界的に流行した
インフルエンザからは、ヒトのA(H1N1)型とA(H3N2)型の
リアソータントと思われるA(H1N2)型ウィルスが分離検出されました。

豚と人間のどちらが複合させたかの結論は出ませんでしたが、
その頃から人間の体内で異なる型のウィルスが
遺伝子再集合体(リアソータント)したケースも考えられるようになりました。
H5N1型高病原性鳥インフルエンザはサブタイプの変異を起こさない
株の変異(ドリフト)でありながら、強毒を持つ可能性があるからです。

3. シフト(shift):不連続抗原変異(antigenic shift)とは
シフト(shift)とはリアソートメントなどにより、ウィルスに不連続な抗原変異が起きること。
海外の学者はantigenic shift(不連続抗原変異)と呼んでいます。
ウィルス表面のスパイク中の二つの赤血球凝集素
ヘマグルチニン(hemagglutinin) とノイラミニダーゼ(neuraminidase)の双方か、
どちらかが変異を起こします。
ワクチンが全く効かないために、シフトが起きたウィルスは
大流行パンデミックの基となります。

4. ドリフト(drift):連続抗原変異(Antigenic drift)とは
インフルエンザに度々感染するのは、主として赤血球凝集素ヘマグルチニンの変化が早い
A型インフルエンザが、細かな変化を起こして、人間の抗体を避けていくからです。
この変化を海外の学者はドリフト(Antigenic drift:連続抗原変異)と呼びます。      
二つの酵素ヘマグルチニン(hemagglutinin) とノイラミニダーゼ(neuraminidase)の
サブタイプには変異が見られずに、酵素に小さな種株(strain)の変異が見られます。
(ヘマグルチニンの場合はウイルスゲノム第4分節上の塩基配列の変化による)

一般的には連続抗原変異(Antigenic drift)が予想と異なっても
インフルエンザ・ワクチン(I・ワクチン)はある程度有効とされています。
I・ワクチンは強毒のA型が2種、弱毒のB型が1種で構成される
3種混合(trivalent influenza vaccine)によって、予想されるドリフトに対応しています。
強毒型インフルエンザのA型は(H1N1)と(H3N2)の亜型を予想して混合されます。
A(H1N1)は世界を震撼させたスペイン風邪の系統。近年ではソ連風邪が有名。
A(H3N1)は70万人が死亡したといわれる香港風邪の系統。
日本では2009年に大流行しました。

I・ワクチンは基本的にはシフト変化には対応できません。
A(H3N2)ウィルスを例にとると予想したドリフト変化のタイプは
A/Texas(テキサス)/50/2012(X-223)(H3N2)、
A/Victoria(ビクトリア)/361/2011(H3N2)などと表現されます。
以前は遺伝子(塩基配列)全てが同一ではない場合は「様」(よう:like)という表現を
使用していました。

5. (参考) 
厚生労働省が毎年発表する3種混合インフルエンザ・ワクチンのタイプ

2022/23冬シーズン
A型株
A/ビクトリア/1/2020(IVR-217)(H1N1)
​A/ダーウィン/9/2021(SAN-010)(H3N2)
B型株
B/プーケット/3073/2013(山形系統)
B/オーストリア/1359417/2021(BVR-26)(ビクトリ ア系統)

参考:今冬のインフルエンザシーズンのワクチンの供給予定量は、令和4年8月時点で
約 3,521 万本(1mL を1本に換算)の見込み(別紙1参照)であり、
記録が残る中 では過去最大の供給量が見込まれています。(厚生労働省)


2017/18冬シーズン
A型株
A/シンガポール/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
A/香港/4801/2014(X-263)(H3N2)
B型株
B/プーケット/3073/2013(山形系統)
B/テキサス/2/2013(ビクトリア系統)

参考:「国内のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、
直近の5 週間(2017 年第52 週〜2018 年第4 週)で
はB 型が最も多く、次いでAH1pdm09 型、AH3 型の順。
全国の保健所地域で警報レベルを超えている保健所地域は494 箇所(全47 都道府県)
全国の医療機関をこの1 週間に受診した患者数を推計すると約274 万人」
(厚生労働省)

初版: 2004年01月21日 10:51(no.2004012138)
改訂版:2009年1月(ウィルスの変異:シフトとドリフトの常識が変わる?)
改訂版:2014年12月05日
復刻版:2021年04月18日
復刻版:2023 年01月08日
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