危険ハーブ、覚醒剤、麻薬
長寿社会の勝ち組になるには(その42):
FDAがベルビーク(Belviq)抗肥満薬の発がん性に警告
限られた専門家のみが使用すべき医薬品
2020/01/31
2020年の初場所であり、令和時代初となる大相撲が終わりましたが、コロコロ転がり、
怪我をする力士が目立ち、横綱、大関など上位力士の欠場も相変わらずでした。
けいこ不足を指摘する評論家もいますが、肉体的に筋肉と脂肪のバランスが
取れていない体重過剰力士が多いようです。
伝統的な過食による体重増加に加え、昨今の巷にはプロテインと称するアミノ酸や
ビタミン剤、中枢神経刺激剤など筋力や体重を増加させる薬物が溢れています。
人工的に作り上げた体重と筋力のアンバランス。

大陸の野生動物保護区では、水は補給することがあっても餌は補給しません。
餌は野生の状態にしておかないと、肥満により病弱な動物となるからだそうです。
技術が同じならば格闘技の強さは体重に比例しますから、
人工的重量力士が増えるのも止むを得ないのでしょう。
相変わらず変革できない砲台状の土俵が危険なのはわかりますが
受け身の転がり方もできない人工的重量力士は、まさに軟弱な張り子の虎。

医薬品やサプリメントで体重をコントロールすることの危険性を指摘している
関係者にとって頭痛の種ですが、プロの大相撲はともかく、医薬品の乱用は
青少年の健康に悪影響を与えています



1. FDAがベルビーク(Belviq)抗肥満薬に発がん性の警告
2. FDAが厳しい条件を付与したベルビーク認可の背景
3. ベルビークが麻薬取締法4種指定ドラッグとなる
4. セロトニンとセロトニン5-HT 2C受容体
5. セロトニン5-HT 2C受容体の作用機序
6. 参照
                 

 
1. FDAがベルビーク(Belviq)抗肥満薬に発がん性の警告
2020年1月中旬に米国厚生省傘下の食品医薬品局*FDAは
米アリーナ・ファーマシューティカルズが創薬した
抗肥満薬のベルビーク(Belviq:*ロルカセリンの商品名)を
「発がんの恐れがある要注意医薬品」として警告を出しました。
* FDA:US Food and Drug Administration
 
ロルカセリンのベルビークはセロトニン2C受容体作動薬で
商品にはBelviqと改訂版のBelviqXRがあります。
ロルカセリンは日本では販売できませんが、米国で認可された2012年に
代理店となったエーザイの米国法人が2017年1月5日には総代理店となって
世界に向けて販売しています。
*ロルカセリン(lorcaserin hydrochloride)
  ロルカセリンの抗肥満薬としての作用機序は選択的セロトニン2C受容体アゴニスト
(selective 5-HT2c receptor agonist)
代理店エーザイの解説によれば選択的に脳内の
セロトニン2C受容体(serotonin 5-HT2c receptor)を刺激することにより
食欲を抑制し満腹感を得る」とのこと。
 
ロルカセリンは日本では承認されていませんので「代行輸入業者」が
30錠(XR20mg)を70,000円くらいで販売しています。
米国FDAが認可していることが宣伝の錦の御旗になっていますが
病的肥満の方が重篤な副作用覚悟で使用する医薬品です。
「メタアナリシスされた健康情報こそ勝ち組長寿への道
偽健康情報を発信するステマとは」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=454
 
2. FDAが厳しい条件を付与したベルビーク認可の背景
 2009年12月にベルビークはFDAに承認申請(New Drug Application:NDA)されましたが
翌年10月には却下された経緯があります。
提出されたデータでは効能が認められず、実験ラットが発がんしたことで
安全性も疑われたからです。
その後追加データ提出などにより2012年6月には申請が認められましたが
いくつもの*細かい条件を付けられた、暫定的ともいえるものでした。
治験中に心臓弁膜症(cardiac valvulopathy)など、心臓に
異常な負担がかかる恐れありと指摘されたこともあります。
 
肥満治療薬は、これまでも市場に出ては副作用で回収されることが
繰り返されていますが、FDAが重篤な副作用に懸念を持ちながらも
ベルビークを見切り発車的に認可した背景には米国ばかりでなく、
多くの国で肥満が急増しており、重篤な健康被害が懸念されていたからです。
 
*FDAの許可条件:使用者は「病的肥満に悩む患者(BMIが30kg/m2以上、または一つ以上の
合併症を伴う27kg/m2以上の成人患者)に限り、少なくとも肥満関連の
高血圧、Ⅱ型糖尿病、脂質異常症など肥満関連要素のどれかを発症していること」が
使用条件でした。
「On 27 June 2012, the FDA approved lorcaserin for use in adults with a body mass index (BMI) of 30 or greater (obese), or adults with a BMI of 27 or greater (overweight) and who have at least one weight-related condition such as high blood pressure (hypertension), type 2 diabetes,
or high cholesterol (dyslipidemia:脂質異常症)」
 
3. ベルビークが麻薬取締法4種指定ドラッグとなった背景
                    

認証された年(2012年)の12月には米国麻薬取締局(DEA)により
ロルカセリンは幻覚作用を持つ物質(hallucinogenic properties)で、
依存症になる恐れがありとして麻薬取締法(CSA)による
4種指定(*Schedule IV drug:段階は5段階あります)が要求されました。
結局、翌2013年5月7日には4種に指定されています。
*DEA:US Drug Enforcement Administration(アーリントン:ヴァージニア)
*CSA:Controlled Substances Act
*Schedule IV drug:ヘロインなどをSchedule drugの1として
安全度、習慣性などを目安に麻薬作用、覚醒作用を持つ医薬品を分類している。
 
4. セロトニンとセロトニン5-HT 2C受容体
セロトニン(serotonin)とはアミノ酸類の
5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT :5-hydroxytryptamine)のことで
動植物に広く分布する*生理活性アミンまたはインドールアミン 。
「名称はserum(血清)とtone(トーン)に由来し、血管の緊張を調節する物質として
名付けられた。ヒトでは主に生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などに関与する(wiki)」。
*生理活性アミン(physiologically active amine):ドーパミン、ヒスタミン、
アドレナリンなど生体の特定生理的調整機構に対して作用する物質
*インドールアミン(indoleamine):体内でトリプトファンから生合成される神経伝達物質の
セロトニンやホルモンのメラトニンなど。
「トリプトファンによる好酸球増多筋痛症候群(EMS)事件
合成必須アミノ酸の安全性」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=538
 
5. セロトニン5-HT 2C受容体の作用機序
5-HT 2C受容体とは11種発見されているセロトニン受容体の一つで
主として脳に存在し、中枢神経に働く唯一のイオンチャネル共役型受容体。
他の受容体(レセプター)はG蛋白結合受容体(GPCR)
細胞内情報伝達に関与します。
*GTP-binding protein-coupled receptor (GPCR)

セロトニン5-HT2C受容体は一般的に気分高揚と味覚をコントロールするホルモンを分泌すると
考えられていますが、食欲を制限する確たる機能は解明されていません。
海馬(hypothalamus)のセロトニン5-HT2Cが受容体を経由して
(おそらく)蛋白質ポリペプチド前駆体の
プロオピオメラノコルチン(proopiomelanocortin :POMC)産出を活性化させ
結果として満腹感(satiety)により減量を達成させると推察されています。

6. (参照) 「全米を震撼させた麻薬系鎮痛剤による
オピオイド危機とその背景(前編)」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=663
「全米を震撼させた麻薬系鎮痛剤によるオピオイド危機とその背景
(後編:日本の実情)」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=665

「インスリン感受性促進を仲介するGPR120Gを魚油が活性化
タンパク質共役受容体GPR120Gとは」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=163
PPARは糖を細胞に取り込む受容体である各種糖輸送担体
(グルコトランスポーター:glucose transporter:GLUT)を
活性化する核受容体としても研究が進んでいます。

「肥満と糖尿病はブドウ・レスベラトロールが予防する:
PPAR、Th2インターロイキン、GLUTとは」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=151

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「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」
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「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」
ヒジキは必ずしも健康食品ではありません
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=123


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