ブドウ・レスベラトロールのニュースと解説
安価な抗がん剤が期待できるヒストン脱アセチル化酵素阻害剤の開発なぜ長寿と抗がんが両立できるのか
2019/06/17
富の集中が加速すればするほど企業家は「富裕層マーケッティング」に狂奔。 このコラムは、いまだに世界各国が苦戦を強いられる難病の癌(がん)に対し 「新抗がん剤開発が高額治療の免疫チェックポイント阻害剤だけで、良いのだろうか」 との疑問からヒストン脱アセチル化酵素阻害剤に目を向けたものです。 サーチュインとレスベラトロール機能の解明が糸口となった ヒストン脱アセチル化酵素阻害の作用機序詳細までは日進月歩。 その解明は経済的に多くの患者が恩恵を享受できるだろう抗がん新薬開発につながり、 抗がん剤の選択肢を増やします。 志ある研究者の参入を期待しています。 1. テロメラーゼが癌など悪性腫瘍を活性化、増殖させる? 2. 細胞内タンパク質ヒストンの不安定なアセチル化 3. 長寿を促進するヒストン脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC) 4. 抗がん剤 ゾリンザ以降進展がみられないヒストン脱アセチル化酵素阻害剤 5. 食材のヒストン脱アセチル化酵素なら癌の拡散も防ぐ? 6. 米国厚生省研究者が立証した長寿効果が期待できる天然のヒストン脱アセチル化酵素 1. テロメラーゼが癌など悪性腫瘍を活性化、増殖させる? 人類の生死を左右しているだろう細胞分裂時の テロメア(telomere)の短縮(加齢などによる寿命の短縮)を制御し、 細胞を活性化する酵素は総称してテロメラーゼ(telomerase)と呼ばれます。 テロメラーゼは善玉酵素ですが、長寿酵素と俗称される反面、 細胞の自然死を抑制する作用が癌など悪性腫瘍を活性化、増殖させるはずと 主張する学者も存在し、古くからテロメア、テロメラーゼの研究を進めている 米国東海岸のハーバード大学、MIT大学のエリートグループと 乗り遅れた学者たちとの議論が絶えませんでした。 ところが2009年にテロメラーゼの機能解明にノーベル賞が 与えられてからは、テロメラーゼ研究は多くの研究者が長寿の達成と 病からの解放、特に糖尿病や癌完治の可能性が期待できると 考えるようになりました。 *テロメア、テロメラーゼの解説は下記を参照 「ノーベル医学生理学賞(2009年)を受賞したテロメラーゼの発見: テロメラーゼはレスベラトロール研究の土台」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=156 2. 細胞内タンパク質のヒストンの不安定なアセチル化 若々しい健康な人の幹細胞、生殖細胞ではテロメラーゼ(telomerase)が 活性化していますが、癌が増殖している患者の癌細胞でも活性化しています。 二つの相反する作用が体内でどのように調和されているのでしょうか? 細胞内で主要な役割を演じるのは細胞内タンパク質の*ヒストンです。 体内では細胞内のヒストンのテロメラーゼなど酵素による化学反応が 健康維持の主役となっています。 *サーチュイン(サートゥインス)(sirtuins)等の、ヒストンを脱アセチル化(アセチル基をはずす)する 酵素群はヒストン脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC)と総称されますが、 心臓、脳などの人体に18種類は発見されているそうです。 細胞にはクロマチン(chromatin)と呼ばれる遺伝子群(DNA)と たんぱく質(ヒストン)の集合体があります。 クロマチンはDNA結合制御タンパク質とよばれるヒストン(Histone)に DNAが絡む構造(ヌクレオソーム:nucleosome)が集合して構成されています。 このヒストンが酵素群(ヒストンアセチルトランスフェラーゼ:histone acetyl transferase:HAT)により アセチル化すると、癌などの遺伝子が発現するのを抑制するといわれますが 、ヒストンが低アセチル化(脱アセチル化)すると発病に関わる遺伝子が転写を続け、 増殖するといわれます。 クロマチン(chromatin)はDNAを取りまとめる構造体というだけでなく 遺伝子発現の制御の働きが大きいことが知られています。 ヒストンの化学反応(modification:化学修飾と訳されています)には 代表的なものにアセチル化、メチル化、リン酸化があります。 発癌抑制のターゲットとなっているのは癌細胞の増殖を阻む(はばむ) アセチル化(histone acetylation)の促進。 ヒストンのアセチル化(アセチル基が加わる)には ヒストン・アセチル化酵素(histone acetyl transferase:HAT)が関わり 細胞の寿命を決める継続的な染色体のテロメア切断、がん遺伝子の発現や 増殖制御に密接に関与しています。 *アセチル化(acetylation) 酢酸 のカルボキシル基CH3COOH から ヒドロキシ基-OHを取り除いたアシル基の一種. 構造式は CH 3 CO− *メチル化(methylation) CH 3 と表される最も分子量の小さいアルキル置換基の メチル基(methyl )に置き換えられる化学反応. ヒドロキシ基やメルカプト基(チオール基)を保護する役割がある. ヒストンが不安定にアセチル化した状態は癌(がん)のほか、脳疾患、 アルツハイマー病、パーキンソン病、せき髄性筋委縮症など様々な難病に みられる現象であり、不安定なアセチル化レベルを適正なバランスに修正できれば、 これら難病の治癒につながると考えられています。 反面、ヒストンが低アセチル化(脱アセチル化:アセチル基が加水分解により除去される)すると 発病に関わる遺伝子が転写を続け、癌などが増殖するといわれます。 3. 長寿を促進するヒストン脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC) ヒストンを脱アセチル化(アセチル基をはずす)させる酵素群は ヒストン脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC)と総称され 生体内では(一定条件で)細胞の転写などの活性機能を操作し、長寿に働きますが、 理論的、常識的には癌などの増殖(cytostatic agents)にも働くこととなります。 心臓、脳などの人体に4クラス、18種類が発見されています。 したがって、脱アセチル化作用を阻む脱アセチル化酵素阻害剤(deacetylase inhibitors)が 廉価な治療医薬品開発のコンセプトとなっていました。 *HDAC:ヒストン・デアセチルトランスフェラーゼ 4. 抗がん剤 ゾリンザ以降進展がみられないヒストン脱アセチル化酵素阻害剤 (Histone deacetylase inhibitors) 2011年7月に世界初の*ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤ボリノスタット(Vorinostat) (商品名ゾリンザ:Zolinza)が日本でも承認されましたが、 認可された皮膚T細胞性リンパ腫以外にも、ボリノスタットの新しいコンセプトが 多くの癌(がん)への転用を期待されていました。 *ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤:Histone deacetylase inhibitors(HDAC) ところが近年は巨額のリターンが得られる「富裕層マーケッティング」の 免疫療法開発が主流となり、その後の進展はスローペース。 ヒストン脱アセチル化酵素阻害の作用機序の詳細解明に注力すれば、 経済的に多くの患者が恩恵を享受できるだろう新薬開発につながり、 抗がん剤の選択肢が広まると、志ある研究者の参入に期待しています。 ゾリンザの作用機序の詳細については、まだはっきりと解明されていないようですが ヒストン脱アセチル化酵素を阻害し、がん抑制遺伝子を活性化させるといわれ、 皮膚T細胞性リンパ腫に関しては、既存抗がん剤が効能を示さなかった患者の 3割弱に著しい効果があったようです。 *この医薬品は合成酵素ですから癌細胞の増殖を防ぐ ヒストン脱アセチル化酵素阻害作用のみに働きます。 5. 食材のヒストン脱アセチル化酵素なら癌の拡散も防ぐ? ヒストン脱アセチル化酵素研究途上で長寿の酵素として発見されたのが 脱アセチル化酵素(Histone deacetylase)のひとつである*サーチュイン酵素(sirtuin)。 脱アセチルとは細胞内の染色体の末端に位置するテロメアを細胞分裂のたびに 切断する酵素の活性を制御する化学反応ですから 当初、長寿には貢献しても癌の増殖をも促進するのではと疑われていました。 *サーチュイン酵素:Sirtuins( NAD+-dependent deacetylase) *Sirtuins:silent mating type information regulation ただし、それは机上や動物実験までの理論であって現実的にはそんなに 簡単なものではありませんでした。 ヒストン脱アセチル化酵素、ヒストン・アセチル化酵素と、ひとくくりに出来ないのは これらは総称であり、細胞内における存在場所でもかなり異なる種類が存在します。 未知、既知を含めてたくさんの種類がありますから 本来はその酵素の作用をアセチル化、脱アセチル化と一口で差別表現できないともいえます。 作用する脱アセチル化酵素がほとんど同じものでも、温度などの環境や、存在量の多寡、 共働物質の存在などによって真逆の反応を起こすことがあるからです。 不思議なことにヒストン脱アセチル化酵素阻害は多少の差こそありますが 長寿を促進するといわれる健康食材の多くが持つ機能でもあります。 天然の脱アセチル化酵素ならば真逆の反応を示すことがあると、その後立証*(第6項)されましたが 健康体では様々なアセチル化促進酵素と脱アセチル化促進酵素が ほど良いバランスで体内合成されていると考えられています。 その後研究者らはテロメラーゼの活性化に寄与するサーチュイン活性化物質スタック (sirtuin activating compound:STACs)を4,000種類以上見出しています。 「サーチュイン活性化物質スタック(STAC s)の発見」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=608 6. 米国厚生省研究者が立証した長寿効果が期待できる天然のヒストン脱アセチル化酵素 ヒストン脱アセチル化酵素の一つであるサーチュインには幾つもの*タイプが ありますがSir⒈タイプには細胞分裂時のテロメア―切断を防ぐ 脱アセチル化の長寿作用と、癌を制御する脱アセチル化酵素阻害作用の (がん抑制酵素を活性化するSRT1720の共働を経由して) 相反する機能があることを説明した*米国厚生省傘下の「*糖尿病、腎と消化器疾患研究所」の 信頼すべき論文があります。 *National Institute of Diabetes, Digestive and Kidney Diseases, *National Institutes of Health http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=605 「医療新時代を開くナイアシン(NAD+ NMN)その1: ナイアシン(NAD+ NMN)がサーチュインとコラボレーション: 長寿と癌(がん)研究の新たな潮流」 メチル化を促進する有害物質(発がん物質)を避け腸内細菌の 良好なバランスを保つことも細胞内タンパク質のアセチル化促進に有効といわれます。 (広告) https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=28 レスベはフランス産の天然赤ブドウを原料に日本で初めて作られた ブドウ・レスベラトロール・サプリメント. 最初のモデルの開発を始めてからすでに20年を超えました。 レスべのブドウ・レスベラトロールはイタドリ由来のものや、医薬品目的に 化学合成された合成レスベラトロールとは全く異なる物質。 天然レスベは過剰摂取が不要ですから長期間摂取の安全性や慢性炎症を抑制する効能は ブドウを食するのと同じです ニューモデルは天然の赤ブドウが持つトランス型ブドウポリフェノールのスチルベノイドと プテロスチルベン、ケルセチン、CoQ10、 最新の長寿補酵素ナイアシン(NAM,NAD+, NMNなどの総称)を配合し、 天然ブドウ同様の卓越した抗酸化能力を保持しています. 世界でホットな話題となっている、最も先端的な健康長寿のコンビネーションです. 朝のすこやかな目覚めは病気知らずの健康のもと。「目覚めすっきりアサイーナ」 発売15周年記念のレスベが値下げ. 親戚といえるアサイーもリニューアルし実質的な大幅値下げ. 2ヶ月分が会員価格で1899円(税込). 大型のカプセルを使用し1カプセルで500㎎のアサイーとなりました. 「ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成と サイクリックジーエムピー(GMP)の産生」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=66 エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=147 「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=448 「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」 ヒジキは必ずしも健康食品ではありません http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=123 https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=36 https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=1011 歴史が浅いバイアグラは化学合成物質ですから長期間服用の安全性は不明ですが、 その機能は窒素合成阻害酵素の阻害機能。 シトルリンが窒素合成の素材として機能し、レスべが窒素合成酵素を作り出す 機能と切り口は異なりますが、中枢神経を興奮させる媚薬、催淫剤と 一線を引く点では同じです。 バイアグラ、マカや朝鮮ニンジンなど植物のアルカロイドを催淫剤として過剰摂取となる方が増え 前立腺がん、機能不全(ED)、腎不全などの原因を疑われています。 シトルリンはレスベと相乗させれば少量で十分ですから過剰摂取を控えましょう。 ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成とサイクリック・ジーエムピー(GMP)の産生 シトルリンとレスべの超お買い得セット. もちろん個別でもお買い求めいただけます. 「ブドウ・レスベラトロールは体細胞内でガン阻害物質に変化する」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=196 レスヴィーヌ・ルージュ:ギリシャ時代から愛用されてきたブドウ古樹の葉. 有機栽培された農薬フリーのブドウ葉 レスベの補完に最適.フランスでは漢方薬同様に薬局で売られています. 「煎じるブドウ・レスべラトロールで長寿と美容へ最短距離」 JAS認定有機食品.東京都特別推奨食品のケール100%. 安全な天然カルシウム豊富な特殊土壌で栽培. 各種天然ビタミン、ミネラル、アミノ酸が最も豊富な野菜のケール100%で作られた 天然マルチ栄養素・サプリメント.他野菜の混入なしに飲みやすい美味しさを持っています 賦形剤は一切使用していません。 http://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=53 「サメの肝油とスクアレン/スクワレン(Squalene)とは」 サメの肝油が含有する成分の強力な免疫力強化作用は、食品の中では最大とも言われており 1900年代より、その秘密を解明する研究が続けられた結果、免疫に不可欠な白血球の増加に働く アルコキシグリセロール(alkoxyglycerols)を発見しました。 30粒から40粒に増量となりました リッチスクワレンは汚染の進む太平洋産原料を避け、 希少なオセアニア近海産原料で安全性を確保しています. |
↑ページの先頭に戻る |
本サイトが掲載する情報・画像等は、提携サイトの湘南情報サイト「ロハスケ」編集部より提供されています。 著作権は「ロハスケ」編集部に属します。 権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます。 商業目的に記事を引用、転写する場合は、引用:一項30,000円、転写:50,000円となります。 Copyright NOGI-BOTANICAL All rights reserved. 本サイトが掲載する情報・画像等は、広告主の湘南情報サイト「ロハスケ」編集部より提供されています。著作権は「ロハスケ」編集部に属します。 権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます。 |