食在亜細亜:アジアの生鮮食材
旧フランス領インドシナの食文化(7):ベトナムの貝食文化には豊かさと貧しさが混在
2014/04/17
下町の貝専門食堂では貝好きベトナム庶民がプチ贅沢(ホーチミン市3区) 1.伝統的郷土料理には披露したくないものもある 2.ベトナム庶民が楽しむ貝専門食堂と専門屋台 3.大衆貝専門食堂や屋台で売られる貝類. 4.大衆市場で売られている貝類 5..味付けシジミ(Corbicula)がリヤカーで運ばれ売られている. 1.伝統的郷土料理には披露したくないものもある 20年以上前の日本の話。 衰退が進む地方の町おこし相談で伝統的な郷土料理が話題となりました。 もっと広く宣伝すべきではないかとの問いに、年配の地元参加者が 「郷土料理とはいっても古くから伝わる料理や食材の大半は貧しさ故のもの」 「他人には知られたくないのです」との返事。 飽食の時代に育った若者には理解できないかもしれませんが 「そのようなものか」と改めて認識した次第です。 経済的発展の遅れている旧仏領インドシナやタイの北部には バンコク、クアラルンプール、シンガポールなどの都会では 見ることが少なくなった農水産の食材(昆虫食、樹木菜など)がたくさんあります。 食材は美味しければ広く世界に普及していきますから、豊かになった 都会人に切り捨てられたものが、いまだに存在するのは 「好き好んで食べているわけではない」といえるでしょう。 仏領インドシナにはそんな感じの貝類が先進国でも好まれる貝類と 混在して売られているのが特徴です。 (例外として薬用効果の期待や嗜好品として都会で小規模に 売られている場合は除きます) 2.ベトナム庶民が楽しむ貝専門食堂と専門屋台 (写真上) 庶民の楽しみが詰まっている貝食専門食堂(居酒屋).(ホーチミン市3区下町地区) 近年は外国人観光客も訪ねるようになり各地域で増殖中. 専門貝食堂や屋台では一般には食べることが少なくなったマイナーな貝から 単価の高い貝が混在しています. 貝は生命力が強い生物ですが、やはりこのような食堂、屋台は衛生管理が不安. ホーチミン市には米国風ファーストフード店のようなモダンで小奇麗な店もありますが 貝の収穫、流通は屋台と大差ありませんから、衛生上注意しなければならないのは 同様です。 (参考)観光客向けに多数の貝を食べることができるブッフェスタイルのレストラン.(ホーチミン市1区) クーポンを使用するとソフトドリンク付きで16万から20万ドン(約800円から1,000円)くらい. オープンキッチンではありませんから鮮度の吟味はできません。 貝はやはり居酒屋やバーベキューで素材を吟味し、お酒の肴とするのが似合います. 貝は新鮮ても感染症、寄生虫は増殖しますから外国人は十分な加熱をする 調理法を選ぶ必要があるでしょう。(貝の加熱しすぎは美味しくありませんが) 子供を除いて英語を無視している国ですから食堂や屋台ではベトナム語が必要. ベトナム語で?cは巻貝で二枚貝はSò. 加熱方法は書いて指示するのが良いでしょう. 焼く (ヌン:N??ng)、蒸す( ハップ:H?p)、炒める(サオ:Xào)、 煮る、茹でる(ルオック:Lu?c)(コー: Kho)、揚げる(チエン:Chiên)で通じます. 貝はニンニク(t?i )、燻製(黒)ニンニク(t?i ?en)で炒める調理(Xào t?i )が 最も一般的だが、レモングラス(S?、X?)、タマリンド(me)で炒めたり、蒸す調理もポピュラー。 (写真上)貝類専門の屋台.食堂よりさらに簡単な調理だけ.多くは蟹(カニの足、鋏)を置いています. 3.大衆貝専門食堂や屋台で売られる貝類. (写真上左) タイ国で重要水産物になっている巻貝のゾウゲバイ(Babylonia areolata) ベトナムではオックフーン(?c h??ng).非常にポピュラーな一品. (写真上右) ドッグコンク(dog conch:Laevistrombus canarium)とジャンボタニシ. ドッグコンクはシンガポールでゴンゴン(gong gong)または gong gong siput と呼ばれ様々な調理がされているので多くの方が食経験していると思います。。 ゴンゴンはマレー語で犬の吠える擬音を、シプーはカタツムリ(snail)を意味します。 近似種にimbricaria punctataがあります。いずれにせよ可食部分が小さいのでお酒のつまみ。 (写真上左)ナガザル(Vasticardium enode). ザルガイ(Sò huy?t:Vasticardium burchardi)と同じでも良いと思うほど味は変わらない サルボウ(Sò lông :Anadara subcrenata)も普通に販売されているが食感は似ている. (写真上右)牡蠣(かき):マガキです. (写真上左)フトヘナタリ(Cerithidea rhizophorarum A..Adams)ウミニナの一種.キバウミニナ科. 汽水域に生息。殻頂が欠けているのが特徴(食べやすいように欠いたわけではありません)。 近似種はオオヘタナリ(Cerithidea obtusa).ベトナムではオックレン(?c len)とよばれポピュラー. (写真上右)ワダチウラシマ(ウラシマガイ:Semicassis bisulcata). 欧米人のキャップに見えますが、なぜかJapanese Bonnetとの愛称. (写真上左)イシガイ(Unio douglasiae nipponensis).(写真上右)テングニシ近似類. 大型の食用貝は比較的高価ですが美味しい. (写真上左)通称ジャンボタニシ (スクミリンゴガイ:Pomacea canaliculata) スクミリンゴ科リンゴ貝属スクミリンゴ貝 4.大衆市場で売られている貝類 上の貝料理屋、屋台に置かれていなかった貝ですが貝料理屋でポピュラーな貝です。 (写真上左)イタヤガイ(Sò ?i?p」:Patinopecten albicans).イタヤガイ科 (写真上右)エガイ (Barbatia :Abarbaitia lima) 舟に形が似ていることから欧米人が名付けたフネガイ科 の食用貝. 海産ですが汽水、淡水にも生息できるそうです. (写真上左)正体不明な真黒の巻貝.(写真上右)カワニナ類 (写真上)リシケタイラギ(Sò mai:Atrina lischkeana)通称ズベ 日本では有明海が特産地(ニャチャン:ベトナム) (写真上)美味しく、安価なハイガイ(Tegillarca granosa )はどこでも最もポピュラー サルボウとほぼ同じですが日本人向けに赤貝と訳す人もいます. (写真下)市場ではいくつかの種類(大小を含む)に分けていますが 赤貝様の味に大差はありません.(プノンペン) (写真上左)ナミガイ.(通称シロミルガイ:Panopea japonica).近似種がいくつかあります. (写真上右)テングガイ(Chicoreus ramosus)類ほか 5.味付けシジミ(Corbicula)がリヤカーで運ばれ売られている. リヤカーで運ばれるシジミ貝.ニンニク、トウガラシで和えた 味付けシジミとなっています.(プノンペン) シジミは色や形で分類するのが難しいほど交雑や多様化するようです。 学名もいくつかあるようですが 東南アジアのシジミはCorbicula fluminea、Corbicula productaなどの学名が付けられ、 和名では日本のヤマトシジミ(Corbicula japonica)と分けてカネツケシジミと呼ぶ人もいるようです。 研究者のように品種同定にこだわっても供給者は一方的にシジミとして売りますから無意味。 シジミは貧しいから食べ続けているわけでない貝の代表. スープだけでなく「酒漬け」「混ぜご飯」もあります。 欧米人はあまり食べませんが貝王国の日本人は大好き. (写真上)天日干ししながら売られるシジミ.(プノンペン) 下段は成長したタイワンシジミ(Corbicula fluminea:Asian clam)のアップ.(ホーチミン市) (写真上左)何人もの人が小規模に収穫したシジミのようで、いろいろと大きさ、色形が異なるシジミが 集められています.個々の味は大差ありません.(ホーチミン市) (写真上右:参考写真)日本に輸入されたロシア産の大型シジミ.この量で約300円. 最近数年は中国、韓国産に代わって急増. ヤマトシジミ(Corbicula japonica)と外見は変わりません. 詐称、偽装が話題となる前は国産として売られて いたかもしれません. いずれにせよ欧米人には中国、韓国、日本、ロシア太平洋岸のシジミが Asian clamとして、同種と捉えられています. このロシアシジミの身肉は十分でしたが宍道湖産、十三湖産などに較べ香りが非常に薄い感じで 美味とはいえません.食材は生産地で食味が異なりますから 同種でもロシアには美味しいシジミの生息地があるとは思います. (生鮮食材研究家:しらす・さぶろう) (広告) https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=28 レスベはフランス産の天然赤ブドウを原料に日本で初めて作られた ブドウ・レスベラトロール・サプリメント. 最初のモデルの開発を始めてからすでに20年を超えました。 レスべのブドウ・レスベラトロールはイタドリ由来のものや、医薬品目的に 化学合成された合成レスベラトロールとは全く異なる物質。 天然レスベは過剰摂取が不要ですから長期間摂取の安全性や慢性炎症を抑制する効能は ブドウを食するのと同じです ニューモデルは天然の赤ブドウが持つトランス型ブドウポリフェノールのスチルベノイドと プテロスチルベン、ケルセチン、CoQ10、 最新の長寿補酵素ナイアシン(NAM,NAD+, NMNなどの総称)を配合し、 天然ブドウ同様の卓越した抗酸化能力を保持しています. 世界でホットな話題となっている、最も先端的な健康長寿のコンビネーションです. 朝のすこやかな目覚めは病気知らずの健康のもと。「目覚めすっきりアサイーナ」 発売15周年記念のレスベが値下げ. 親戚といえるアサイーもリニューアルし実質的な大幅値下げ. 2ヶ月分が会員価格で1899円(税込). 大型のカプセルを使用し1カプセルで500㎎のアサイーとなりました. 「ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成と サイクリックジーエムピー(GMP)の産生」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=66 エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=147 「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=448 「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」 ヒジキは必ずしも健康食品ではありません http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=123 https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=36 https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=1011 歴史が浅いバイアグラは化学合成物質ですから長期間服用の安全性は不明ですが、 その機能は窒素合成阻害酵素の阻害機能。 シトルリンが窒素合成の素材として機能し、レスべが窒素合成酵素を作り出す 機能と切り口は異なりますが、中枢神経を興奮させる媚薬、催淫剤と 一線を引く点では同じです。 バイアグラ、マカや朝鮮ニンジンなど植物のアルカロイドを催淫剤として過剰摂取となる方が増え 前立腺がん、機能不全(ED)、腎不全などの原因を疑われています。 シトルリンはレスベと相乗させれば少量で十分ですから過剰摂取を控えましょう。 ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成とサイクリック・ジーエムピー(GMP)の産生 シトルリンとレスべの超お買い得セット. もちろん個別でもお買い求めいただけます. 「ブドウ・レスベラトロールは体細胞内でガン阻害物質に変化する」 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=196 レスヴィーヌ・ルージュ:ギリシャ時代から愛用されてきたブドウ古樹の葉. 有機栽培された農薬フリーのブドウ葉 レスベの補完に最適.フランスでは漢方薬同様に薬局で売られています. 「煎じるブドウ・レスべラトロールで長寿と美容へ最短距離」 JAS認定有機食品.東京都特別推奨食品のケール100%. 安全な天然カルシウム豊富な特殊土壌で栽培. 各種天然ビタミン、ミネラル、アミノ酸が最も豊富な野菜のケール100%で作られた 天然マルチ栄養素・サプリメント.他野菜の混入なしに飲みやすい美味しさを持っています 賦形剤は一切使用していません。 http://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=53 「サメの肝油とスクアレン/スクワレン(Squalene)とは」 サメの肝油が含有する成分の強力な免疫力強化作用は、食品の中では最大とも言われており 1900年代より、その秘密を解明する研究が続けられた結果、免疫に不可欠な白血球の増加に働く アルコキシグリセロール(alkoxyglycerols)を発見しました。 30粒から40粒に増量となりました リッチスクワレンは汚染の進む太平洋産原料を避け、 希少なオセアニア近海産原料で安全性を確保しています. (予告)マルスダレガイ、ハマグリなどの2枚貝は第9話でご紹介します。 (生鮮食材研究家:しらす・さぶろう) |
↑ページの先頭に戻る |
本サイトが掲載する情報・画像等は、提携サイトの湘南情報サイト「ロハスケ」編集部より提供されています。 著作権は「ロハスケ」編集部に属します。 権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます。 商業目的に記事を引用、転写する場合は、引用:一項30,000円、転写:50,000円となります。 Copyright NOGI-BOTANICAL All rights reserved. 本サイトが掲載する情報・画像等は、広告主の湘南情報サイト「ロハスケ」編集部より提供されています。著作権は「ロハスケ」編集部に属します。 権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます。 |