認知症と動脈硬化のニュースと解説
アルツハイマー病の新薬「レケンビ:レカネマブ」は
脳神経変性疾患の救世主?
2023/08/10
急増している認知症、パーキンソン病などの脳神経変性疾患を予防し、
進行を抑制することは「健康寿命を延ばす若返り」「腎命救助」を
スローガンするノギボタニカル永年のテーマ。
質の高い健康長寿生活維持に脳神経変性疾患は大きな障害となるからです。
 
認知症もパーキンソン病も、永年の生活習慣などにより有害蛋白質が脳に
蓄積される高齢者に特徴的な加齢型脳神経変性疾患といわれています
高齢化社会の進行ともに急増が予想されますが対策は十分でしょうか




1. 米FDAがバイオジェン社の新薬「レカネマブ:lecanemab」を承認
2. 「レケンビ:レカネマブ」の効能
3. 新薬「レケンビ:レカネマブ」は脳神経変性疾患の救世主になれるか
    医学界が検証している実用化の可否
     情報1:レケンビはアルツハイマー病の進行を遅らせる薬
               情報2:初期段階のアルツハイマーを発見できることは稀(まれ)
               情報3:安全性には二つの深刻な問題点があります
               情報4:高齢者急増による保健財政の圧迫
4. 株式市場が示唆するレケンビ実用化の可否
5. 乱降下を続けるエーザイの株価
6. 食生活で可能な有害蛋白質脳蓄積の予防、治療
7. ミトコンドリアを活性化させるのは運動と食生活。
 

1. 米FDAがバイオジェン社の新薬「レカネマブ:lecanemab」を承認
2023年7月6日にFDAが早期のアルツハイマー型(Alzheimer)認知症患者を
対象とした新薬「レカネマブ:lecanemab」を承認したことが話題となっています。
レカネマブは日本のエーザイ社と米バイオジェン(Eisai and Biogen)社が
米食品医薬局(FDA)に共同承認申請していました
バイオジェン(Biogen)社はスイスのベンチャー、ニューリミューン社(Neurimmune)が
開発した単一純粋抗体*(モノクローナル抗体:monoclonalantibody)新薬の
アデュカヌマブ(Aducanumab)総発売元
アデュカヌマブはスイス大学(University of Zurich)からのスピンオフ・グループが
2006年に創立したNeurimmune社を中心に開発され、スイスで発祥しましたが
バイオジェン(Biogen)社とエーザイ社が引き継いでいるレカネカブの前身
 
ニューリミューン社(Neurimmune)の新薬アデュカヌマブ(Aducanumab)は
認知症初期の脳細胞に沈着した原因物質βアミロイドを除去するためにデザインされた
骨髄免疫細胞(骨髄のBorn marrowからB細胞と呼ばれます)で
作られたモノクローナル抗体:monoclonalantibody)
実験ではこの抗体を脳神経変性疾患患者の標的(βアミロイド)に運び除去します。

「βアミロイド除去抗体アデュカヌマブ(Aducanumab)は 認知症の救世主?2016.09.02
https://www.nogibota.com/archives/1452
 
2. 「レケンビ;レカネマブ」の効能
2023年7月6日の正式承認後米国での名称は「レケンビ:LEQEMBI™」 
レケンビは脳内に蓄積して病気の原因になるとみられる
タンパク質「アミロイドβ(ベータ):amyloidβ」を除去し、症状の進行を抑制する効果が
期待されており、臨床試験(治験)では、この薬を投与しない患者に比べ、
症状の悪化を27%抑制する効果が確認されたといわれます。
 
世界保健機関(WHO)の推計では、世界の認知症患者数は約5500万人。
アルツハイマー症状は認知症全体の6~7割(またはそれ以上)を占めるとされています
アルツハイマー病協会によると、米国には600万人以上のアルツハイマー病患者が
存在するといわれています。


     
               CDC alzheimers D symbol
    「レカネマブ:lecanemab」がFDAに承認された7月は米国保健省の脳神経変性疾患警戒月。

関係者は日本のアルツハイマー病患者は推計440万人としています。
信じがたいデータですが世界の先進国に較べ多いのは事実でしょう。
日本は認知症もパーキンソン病も先進国としては診療を受ける患者がごくわずか。
末期的症状となってからがほとんどですから、
過大かもしれないアルツハイマー病患者数は推計です

(参考)血管性認知症も要注意
*脳血管障害(cerebrovascular disease:CVD)に起因する血管性認知症。
アルツハイマー病研究の進んでいる理化学研究所では血管性認知症の原因には、
「脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血に加えて脳循環不全、低灌流、白質病変などの病型も含まれるが、
これらを原因としてアルツハイマー病になるという概念」もあるそうです。

また糖化(glycation)による終末糖化産物(AGEs:advanced glycation end products )が
認知症の原因となることも多いようです。
AGEは加齢や糖尿病により増加するといわれます。

「異性化糖が腎疾患と老化を促進するAGEを産生」
https://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=776
 
エーザイ社はレケンビの発売後3年間で、この種の医薬品が米国で
約10万人の患者に使用されると見込んでいるそうですが
有害タンパク質が微量ずつ永年蓄積したというか、堆積した垢(あか)状態の
物質を脳からピンポイントで除去することは至難といわれています。
アルツハイマー病の新薬「レケンビ」は脳神経変性疾患の救世主に
なりうるのでしょうか?
 
3. 新薬「レケンビ」は脳神経変性疾患の救世主になれるか
    医学界が検証している実用化の可否
May 3, 2023現在
情報1:レケンビはアルツハイマー病の進行を遅らせる薬
米サンフランシスコで開かれたアルツハイマー病臨床試験会議と、
医学誌「New England Journal of Medicine」で発表された「レカネマブ」の研究論文評価は
「レカネマブ」を奇跡の治療薬だとするものではありませんでした
会議と医学誌が報告したのはレカネマブの効果は小さく、日常生活への影響には
議論の余地があるとのことです。
「Yet the medicine, lecanemab, has only a small effect and its impact on people's daily lives is debated」
レケンビの臨床試験に携わった*ババク・トゥーシ博士は、
実際に投与対象となる患者は10人に1人程度と推測しているそうです。
トゥーシ氏によると、レケンビはアルツハイマー病の進行を遅らせる薬であり、
時間を巻き戻すことはできないと指摘。
*Babak Tousi, MD:DEPARTMENT Cleveland Clinic Lou Ruvo Center for Brain Health
 
情報2 初期段階のアルツハイマーを発見できることは稀(まれ)
レケンビはアルツハイマーの初期段階にのみ効果があるという
制限付きです。
アルツハイマーは症状が出る10~15年前から、脳内にアミロイドβなどが蓄積して
神経細胞が傷つき、脳が萎縮(いしゅく)すると考えられています。
毒性蛋白質の脳内蓄積は症状が全くないに等しく、気付く人はほとんどいませんから
早期の段階で症状を本人自身が捉えることは容易ではなく患者が医師に相談することは稀です。
効能を早期発見に限るならば、実用性に乏しいと言わざるをえません。
 
情報3:安全性には二つの深刻な問題点があります
一つは作られた抗体がβアミロイドなどの塊は識別できても、誰もの体内に豊富に存在する
βアミロイド前駆体蛋白(amyloid precursor protein)は識別できないこと。
βアミロイド前駆体蛋白は神経細胞成長に重要な役割を果たしていると考えられています。
βアミロイドとともにアミロイド前駆体蛋白も同時に除去されては目的達成にはなりません。
 
もう一つは接種者の副作用反応 
レケンビの新しい添付文書では薬剤に関連した脳の腫脹や出血の可能性が
指摘されています。
またAPOE4遺伝子を2つ持つ患者ではリスクが高く、遺伝子検査が薦められており
ある種の抗凝固薬とレケンビの併用が脳出血のリスクと関連していることを示すデータも
在ります。
「認知症に関わるアポE遺伝子の制御は可能か
https://www.nogibota.com/archives/1444

2022/12/22現在の治験では点滴による発熱・呼吸困難・アレルギー反応などが26.4%。
(レケンビは点滴で静脈内に投与する薬剤)
脳スキャンの実施により、ある種の脳浮腫12.6%、脳内出血などが17.3%報告されています。
この結果被験者の7%が副作用を理由に「レカネマブ」の投与を中止したようです。
 
情報4:高齢者急増による保健財政の圧迫
単価が高額ですから保健診療となると保健行政が圧迫されます
エーザイはレカネマブの米国での卸売価格は、体重75キロの患者1人当たりで
年2万6500ドル(約350万円)と公表しています
日本で保険診療になるのは尚早の感がありますが、
高額療養費制度があるために薬価が年間数百万円としても70才以上の
一般所得層が支払うのは1万数千円/年でしょう.
年々適用される高齢者が増加していきますから国家負担が非常に大きい薬剤です
 
4. 株式市場が示唆するレケンビ実用化の可否
株式市場には新薬情報が豊富で、臨床関係者の情報以上とも言われる重要情報も
ありますが、意図的、悪質な偽情報を流し、株価操作する犯罪も絶えません。
医療、医学関連のマーケットでは多くの方々が「大やけど」をされており、
一般人は情報入手に留めるべきで、売買すべきではありません。
最近では新コロナワクチンやベンチャー企業の癌新薬開発で大企業が
騙されたケースもあります。
 
5. 乱降下を続けるエーザイの株価
米食品医薬局が「レカネマブ」を承認した2023年7月6日に
日本の中堅製薬会社エーザイの株価が1週間で約1,300円の急降下
偽情報が飛び交う内外のベンチャー株式市場では珍しいことではありませんが
東京1部市場の中堅企業となると根拠があるのでしょうが、
海外勢が新薬を投機対象としているのかもしれません。
2019年の「アデュカヌマブ」買収以降、約4年間のエーザイ株価は、認知症患者を対象とした
新薬をめぐって証券業者、投資家、投機家よる思惑が飛び交い乱降下を続けています。
 
レカネマブの前身ともいえるアルツハイマー治療薬「アデュカヌマブ」が厚生労働省に
承認されず、臨床試験中止が発表された2019年3月22日には
前営業日終値を17%下回る7565円の売り気配のストップ安 
この年は03月05日が最高値の9,679円、9月8日が最安値の5,205円
2020年、2021年、2022年はいずれも最高値10,050円、最安値5,011円など
約、倍の差がある動きがありました。

6. 食生活で可能な有害蛋白質脳蓄積の予防、治療
神経変性疾患の患者は酸化ストレスにより細胞内小器官ミトコンドリアの
活性が失速しています。
酸化ストレスによるミトコンドリアの不活性化はオートファジー機能が崩壊するからです。
ノーベル賞を受賞した大隅栄誉教授の研究で脚光を浴びた
オートファジー機能(autophagy)の崩壊が中高年の認知症、パーキンソン病、
2型糖尿病や様々な加齢疾患の原因と推察され、癌(がん)の発生にもリンクすると
考えられています
「老化と生活習慣病は細胞内異変の自動修復作用不全」オートファジーとは
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=518

7. ミトコンドリアを活性化させるのは運動と食生活。
食生活で推奨出来るのは野菜や果実の摂取です。
「脳神経変性疾患の抑制と改善にブドウレスベラトロール」
https://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=687
 
ブドウレスベラトロールは予防に優れているばかりか、ミトコンドリアの活性が
失速している脳神経変性疾患発症者の進行を抑止します。
日本人の食生活に不足が顕著なのが野菜や果実です。
最も不足しているのが野菜や果実のポリフェノール類にも関わらず
日本の農産物品種改良現場では渋味、苦味の基となるポリフェノール類が
除去対象となり急速に価値が失われています。

野菜や果実のポリフェノールには5,000を超える種類が分離されており
長寿や癌の発症予防に様々な有用機能を発揮します。
食生活が充実していれば様々な経路でミトコンドリアが活性化されますが
ミトコンドリアを直接的に活性化する食材は多くはありません。
天然の赤黑ブドウを食し、赤ワインを愛用することはパーキンソン病発症者に限らず
健康長寿を願う方の食生活における最善の対処法でしょう。
ポリフェノールのスチルベンやアントシアニンが優れた抗酸化性で
ミトコンドリアを活性化させます。
パーキンソン病を発症された方々が赤ワインポリフェノールのレスベを
愛用しているのは、20年も前からです。新しいことではありません。


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https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=28
レスベはフランス産の天然赤ブドウを原料に日本で初めて作られた
ブドウ・レスベラトロール・サプリメント.
最初のモデルの開発を始めてからすでに20年を超えました。
レスべのブドウ・レスベラトロールはイタドリ由来のものや、医薬品目的に
化学合成された合成レスベラトロールとは全く異なる物質。
天然レスベは過剰摂取が不要ですから長期間摂取の安全性や慢性炎症を抑制する効能は
ブドウを食するのと同じです
ニューモデルは天然の赤ブドウが持つトランス型ブドウポリフェノールのスチルベノイドと
プテロスチルベン、ケルセチン、CoQ10、
最新の長寿補酵素ナイアシン(NAM,NAD+, NMNなどの総称)を配合し、
天然ブドウ同様の卓越した抗酸化能力を保持しています.
世界でホットな話題となっている、最も先端的な健康長寿のコンビネーションです.


朝のすこやかな目覚めは病気知らずの健康のもと。「目覚めすっきりアサイーナ」
発売15周年記念のレスベが値下げ.
親戚といえるアサイーもリニューアルし実質的な大幅値下げ.
2ヶ月分が会員価格で1899円(税込).
大型のカプセルを使用し1カプセルで500㎎のアサイーとなりました.
「ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成と
サイクリックジーエムピー(GMP)の産生」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=66
エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=147
「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=448
「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」
ヒジキは必ずしも健康食品ではありません
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=123


https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=36

https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=1011

歴史が浅いバイアグラは化学合成物質ですから長期間服用の安全性は不明ですが、
その機能は窒素合成阻害酵素の阻害機能。
シトルリンが窒素合成の素材として機能し、レスべが窒素合成酵素を作り出す
機能と切り口は異なりますが、中枢神経を興奮させる媚薬、催淫剤と
一線を引く点では同じです。
バイアグラ、マカや朝鮮ニンジンなど植物のアルカロイドを催淫剤として過剰摂取となる方が増え
前立腺がん、機能不全(ED)、腎不全などの原因を疑われています。
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ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成とサイクリック・ジーエムピー(GMP)の産生


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「ブドウ・レスベラトロールは体細胞内でガン阻害物質に変化する」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=196

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リッチスクワレンは汚染の進む太平洋産原料を避け、
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