ブドウ・レスベラトロールのニュースと解説
ブドウ・レスベラトロール、20の何故?Q & A
2017/04/14


1. レスベラトロールとは?ファイトアレキシン、スチルベン・グループ、ピセイド類、ヴィニフェリン類
2. レスベラトロールに医薬品はありますか?
3. レスベラトロールの機能が発見されたのは何時ですか?
4. レスベラトロールがサプリメントとして販売されたのは何故ですか?
5. レスベラトロール・サプリメントには問題点があるといわれますが?
6. 癌や成人病に有効と謳うサプリメントはこれまでにもありますが?
7. レスベラトロールを赤ワインで摂取するのと、サプリメントで摂取するのと違いはありますか?
8. 新鮮な赤ワインならば、レスベラトロールが豊富に含まれますか?
9. 赤ワインと赤ブドウ・ジュースでは効能に違いがありますか?
10. レスベラトロールはどのくらい摂取すればよいのですか?
11. レスベラトロールの研究が進んでいるのはどこの国でしょうか?
12. 日本ではレスベラトロールの研究が進んでいるのでしょうか? ヒストン・デアセチラーゼ
13. 実験に使用されているレスベラトロールはどのようなものですか?単体で作用するのですか?
14. トランス・レスベラトロールとはどのようなものですか? 
15. レスベラトロールは何故ほとんどの生活習慣病に有効といわれるのですか?
16. レスベラトロールは赤ぶどうにだけ含まれるのでしょうか?
17. イタドリを使用しているレスベラトロール・サプリメントが多いようですが? 虎杖根(コジョウコン)
18. 他の植物のレスベラトロールは有効でないのですか?
19. レスベラトロールのような働きをする素材は他にもありますか? 脱アセチル化酵素(HDAC)、トリコスタチンA、環状テトラペプチド
20. レスベラトロールとヒストン脱アセチル化酵素研究にはどのような関連がありますか? 

 

1. ブドウ・レスベラトロールとは?

赤いブドウは数千年の歴史を持つ食材で、疫学的に最も優れた機能を持つ食材の
一つということがことが知られていました。
赤いブドウの健康的な成分はレスベラトロールやアントシアニンなどの
ブドウ・ポリフェノールです。
ブドウ・ポリフェノールを構成するアントシアニンの研究からレスベラトロールが
発見されましたが、新しいことではありません。
植物が身を守るファイトアレキシン(phytoalexin)効果を持つブドウ・ポリフェノールの
レスベラトロールはスチルベン・グループ(stilbene)と呼ばれ、
トランス型と少量のシス型のレスベラトロール類、レスベラトロール配糖体のピセイド類(piceid)、
炎症治療などに有効なヴィニフェリン類(viniferin)などが含まれる総称。

アントシアニンの強い抗酸化作用は古くから知られていますが、レスベラトロールは
分離されていたものの、その効能はアントシアニンとグループ化されていました。
アサイー、ブルーベリー、クランベリーなど各種のアントシアニンを持つ果実はたくさんありますが
赤ブドウのアントシアニンがなぜ突出した機能を持つのかは解明されていませんでした。
それを明らかにしたのがブドウ・レスベラトロールがアントシアニンと異なる
スチルベン・グループ(stilbene)であることの解明でした。
天然のブドウ・レスベラトロールは多種類の抗酸化物質で構成される成分の総称。
1種類の物質で機能するものではありません。
レスベラトロールの機能発見が画期的なのは、様々な赤ブドウ成分の
何が疾病抵抗力を持ち、長寿に貢献しているかが、分子レベルで解明したことです。
 

2. ブドウ・レスベラトロールに医薬品はありますか?

多額の研究資金を投じて医薬品開発を目論んだ製薬会社はレスベラトロールの新薬開発に
成功していません。
医薬品は有用な合成物質を独自製法で開発しなければ特許となりませんから
新薬開発は濃縮した化学合成レスベラトロール単体を使用しています。
天然レスベラトロール使用ではコスト高となり、かつ特許が取得できないからです。
しかしながら数百を超える合成レスベラトロールを作成しにもかかわらず「帯に短し
たすきに長し」。
少量でも効果のある天然レスベラトロールと異なり、
合成レスベラトロールはその数百倍の服用量を必要とする医薬品。
必然的に安全性に欠け、副作用がありますが、その解決が困難でした。
開発の失敗はレスベラトロールの効能と安全は天然ブドウのレスベラトロールに
特有ということを立証したことになります。

3. ブドウ・レスベラトロールの機能が発見されたのは何時ですか?

実験室レベルですが、長寿のポリフェノールとして機能が解明されたのは
2000年前後のことです。
古くはフランス、イタリア、日本など、ワインを製造販売している内外の業者を中心に、
地元の大学などが協力して心臓血管病などに有効であるだろうという研究が
されてきましたが、医薬品に繋がるような規模ではありませんでした。

レスベラトロールの様々な機能は米国の米国国立衛生研究所(NIH)や
傘下の国立老化研究所(the National Institute on Aging)(NIA)など
国家レベルで老化や癌を研究している欧米のグループが、その研究途上で解明したものです。
寿命を3割は延長できること、肥満、肺がん、前立腺がん、2型糖尿病、心臓血管病、
認知症を予防できることなど、
広範囲な難病に有効なことが次々に立証されましたが、あくまでも合成物質を
大量に使用した動物による実験結果です。
実験は酵母(ビールやパンの製造に使用されるもの)(Saccharomyces cerevisiae)と
線虫(wormと総称)を使用して行なわれ、
人間がワインなどで摂取していたレスベラトロールを300倍以上も上回る
合成物質が投与されましたから、安全性の確保に疑問がありました。
長寿に関しては、動物実験によって機能が発見されてから間もないために、
当然のことながら人間での長寿立証には100年近くかかります。

 

4. ブドウ・レスベラトロールがサプリメントとして
    販売されたのはいつごろ、何故ですか?

アメリカでは1990年代末ごろよりブドウ・レスベラトロールのサプリメントが出現しましたが
日本では乃木生薬研究所(ノギボタ二カル)が2000年に発売したのが最初です。
天然ブドウ原料が高価なためにアメリカのレスベラトロールはイタドリ由来か合成レスベラトロール混入が
ほとんどとなりましたが、ノギボタ二カルのレスベ®は天然のレスベラトロール原料のみです。

1990年代にレスベラトロールが寿命延長や心臓血管病有効であることは赤ワインの効能などで
古くから知られていましたが、その有効成分は他のアントシアニジン・グループに較べ
はるかに優れているということが分子レベルで解明されたからです。

医薬品の発売は、機能解明後も、長い年月が必要ですが
健康に良い、有力な素材を少しでも早く実用化するには天然のブドウを使用したサプリメントが早道です。
また、病気の予防観点からは、合成レスベラトロールを使用する医薬品よりも
食品やサプリメントの形が自然であり、安全面で理想的です。

5. ブドウ・レスベラトロール・サプリメントには
    問題点があるといわれますが?

天然のレスベラトロールは酸化しやすい、熱に弱い、太陽光線に弱いなど、非常に変化しやすい物質です。
天然ならば安定したトランス型構造ですが、変化したレスベラトロールはシス型となり、効能が薄められて
しまいます。
レスベラトロールは単体で機能するかどうかも未確定な物質ですから、どのような形で素材を加工して
サプリメントとするかの技術が必要となります。
単純にレスベラトロール単体をサプリメントにしても、人体には機能しない可能性のほうが
高いといえます。
大容量が必要な合成レスベラトロールの行き詰まりで、この点は明白となっています。
このような難点を解決できたサプリメントは赤ブドウに近い成分構成が必要と推測して
レスベ®は開発されました

6. 癌や成人病に有効と謳うサプリメントはこれまでにもありますが?

ビタミン類やオメガ3など医薬品と同等成分を謳う(うたう)サプリメントもありますが、
古くから肥満、生活習慣病、癌、糖尿病などの難病に有効と謳うサプリメントの効能は、
合成品を使用した試験管実験、動物実験のみがほとんど。
人体への吸収過程や、細胞における作用機序、安全性が解明出来ておらず、
今後も(現段階では)大きな期待は出来ません。
これらの素材に医薬品が開発され難いのは、作用機序や安全性が解明できないからです。
キノコ類にはクレスチン、レンチナンなど相当量が販売された癌治療の医薬品もありますが、
現在では特殊目的以外には使用されていません。
サプリメンとは健康的な食生活を補助する食品です。
食事と同様に数十年の長期的摂取の安全性を確保しなければなりません。
半世紀程度の歴史では、食材由来のサプリメント以外にその安全性は確保できません。

「新抗がん剤開発のヒントはブドウレスベラトロールの機能解明」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=404
 

7.ブドウ・レスベラトロールを赤ワインで摂取するのと,
     サプリメントで摂取するのと違いはありますか?

結論的にはブドウレスベラトロール摂取にはレスベラトロールを含有している
新鮮な赤ブドウを生食するか、天然の赤ブドウ由来のサプリメントを利用するかでしょう。
赤ワインは含有量にバラツキがありすぎますから確実性に欠けますが、
多くのワインはレスベラトロールを期待できますから、ワイン好きが赤ワインを常用することは
お薦めできます。(第8項参照)
高価なワインより、鮮度の高いヌーボーや醸造後2年くらい以内が良いといわれます。
単体で抽出されたブドウ・レスベラトロールが言われるような作用を発揮するかどうかは、
いまだに不明点が多々あります。
赤ブドウはレスベラトロールと相互作用する様々な物質を含有すると考えられています。
ノギボタニカルは赤ブドウに含有する成分の全てをレスベ®に配合するよう努めています。
化学合成により一つの成分のみを合成する方向とは対極のスタンスです。
赤ブドウそのままの成分構成が最も効果と安全性が高いと考えるからです。

ノギボタニカルがレスべにケルセチン、コキュー10(CoQ10)を配合し、
レスベラトロールの含有量が最も多い新芽や種そのままを使用して、アントシアニン、
カテキンなど、ブドウのすべての成分を混合しているのは
「天然赤ブドウの状態再現」が、その目的。

近年話題のケルセチンはフラボノイド系のポリフエノール。
産地により品質、成分、価格は様々ですが、ノギの添加するケルセチンは特別な土壌で栽培した
安全性の高い良質なものです。
ケルセチンは天然ブドウ・レスベラトロールと同様なサーチュイン活性化物質(sirtuin activating compound:STAC)作用を持ちます(第20項参照)。

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日本で最初に販売されたブドウ・レスベラトロールのレスベ®.
詳しくはこちら

 

8.新鮮な赤ワインならば、ブドウ・レスベラトロールが
     豊富に含まれますか?

変質しやすいレスベラトロールは赤ワイン中には半年も存在しないケースがあるといわれます。
またブドウの種類、産地、収穫年度、ワイン製造方法によって含有量や存在期間には
20倍以上の開きがあります。
欧米などの農産地帯で自給自足している農業従事者なら、一年の半分は自家製の
新鮮な赤ワインや赤ブドウを摂取すればレベル以上のレスベラトロールによって
健康を得るチャンスがあるでしょう。
それでもレスベラトロールの含有は安定していませんから自家製と言えども
必要なレスベラトロールが摂取できているかはわかりません。
ワインは製造方法によってレスベラトロールを失う酸化の程度が大きく異なります。
必要量のレスベラトロール入り赤ワインを得ることは簡単ではありません。
これは農村であろうと一般の都市生活者であろうと市場経由のワインを飲んでいる限り
同じです。
赤ワインのポリフェノールやレスベラトロールの効能を、赤ワイン摂取量だけで疫学的調査を
する学者がいますが、使用ワインの含有成分を毎回明解に分析しない限りナンセンスな調査です。
食品に含有するレスベラトロールは様々な物質と共働しており、
体内に有効成分を取り込むには生ブドウ、レスベラトロール含有赤ワインなど、食品として
摂食するのが、本来は最も良い形でしょうが、選択が非常に難しいといえます。
ブドウ・レスベラトロールはワインの有名産地より、ブドウ栽培に苦労している地域や
天候不順な年に含有量が多いといわれます。
バーガンディー、ナパなど、有名産地のカベルネ種赤ワインはピノ種に較べ
レスベラトロール含有量が少ないようです。

9.赤ワインと赤ブドウ・ジュースでは効能に違いがありますか?

赤ワインは発酵過程があるためにレスベラトロールが安定し、ジュースは加熱過程があるために
成分が抜けてしまうと言う説がこれまでは有力でした。
しかしながら、ジュースにも生絞りがあり、変質を防ぐ遮光ボトルの使用と真空密閉で効力を
持続させることが可能です。
そのようなジュースの場合はワインより早い時期(鮮度が高い)に摂取することが多いために、
レスベラトロールが豊富ともいわれます。

10.ブドウ・レスベラトロールはどのくらい
摂取すればよいのですか?

ハーバード大学グループの実験の成果はブドウ・レスベラトロールの作用機能を
化学的に立証したことです。
実験ではワインによる人間の通常摂食量の100-300倍以上となる合成ブドウ・レスベラトロールが
投与され、投与量が多いほど効果も高いということが判明しています。
ただし実験は動物や試験管内であり、実験に使用されている化学合成レスべラトロールと
天然ブドウ・レスベラトロールは根本的に異なります。

疫学的実験を続ける学者たちはレスベラトロールを普通に含有する天然ブドウ・レスベラトロールならば
グラス一杯のワインで十分な効果が得られると発表しています。
この結果はブドウ・レスベラトロールに限られ、その他素材からのレスベラトロールの
有効摂食量は不明です。
ワイン数十杯分が含有されると宣伝するサプリメントもありますが、
ブドウ・レスベラトロールを含有するワインならば一日にワイン50杯分の量はお奨めできません。
ブドウと言えども食習慣を大幅に上回る量の安全性は未確認だからです。

摂食量はご利用者の目的次第ですが、実験によれば天然レスべは一日1㎎でも長期間の継続ならば、
それなりの効果を期待できます。
ノギボタニカルが推奨している継続的一日摂食量は4.5㎎です(1カプセル1.5㎎)。
レスベ®は年齢40歳以上で体重50-60㎏の男女を基準としています。
目的により、減量や増量が可能ですが、過剰摂取はお勧めできません。
細胞内のミトコンドリアに多様な作用を及ぼすレスベラトロールはホルモン様の働きも
ありますから、効果がある反面、摂り過ぎは安全性に疑問があります。
レスベラトロールの医薬品を開発中の会社がそれを指摘しています。

11.ブドウ・レスベラトロールの研究が進んでいるのは
どこの国でしょうか?

アメリカです。フランス、イタリアなどがこれに続きます。
アメリカでは厚生省などの政府関係機関、ハーバード大学、
MIT大学、ボストンのいくつかの企業などがリードして研究が続けられています。
スペイン、オーストラリアなどがこの研究に国家レベルの賛助をしていました。
2010年ごろよりは中国や東欧の研究が多くなりました。

12.日本ではブドウ・レスベラトロールの研究が
進んでいるのでしょうか??

長寿に関係するテロメアの研究はレスベラトロールに限らず行なわれています。
また抗がん剤の有力素材として、サーチュインなど、癌発症の引き金となる
ヒストン・デアセチラーゼ(histone deacetylase :HDAC)の研究(20項を参照)には
多くの研究者がいます。
しかしながら抗がん剤開発に必要なヒストンのアセチル化研究は大規模な研究施設が必要なために
レスベラトロール単体に関してはワイン製造関係者や山梨の大学などを
中心にした小規模な研究や実験にとどまっています。

13.実験に使用されているブドウ・レスベラトロールは
どのようなものですか?単体で作用するのですか?

欧米の実験は、どのようなタイプのブドウ・レスベラトロールをどのような形にして
使用しているか公表しておりません。
ブドウ・レスベラトロール単体ではなく、相乗効果を求めることが出来る成分との
合成素材とも考えられます。
医薬品開発には合成レスベラトロールが使用されますが、すでに数百種が作られたと
伝えられています。
合成レスベラトロールは大量投与すれば優れた働きをしますが、問題は安全性。
この点をクリアーできずにいるといわれます。

14. トランス・レスベラトロールとはどのようなものですか?

トランス・レスベラトロールとは、安定した分子構造のトランス型レスベラトロールを指します。
差別化のためにあえてトランスという言葉を使用するブドウ・レスベラトロール・サプリメントが
ありますが、鮮度の高い天然のブドウ・レスベラトロールと言えば
トランス型ブドウ・レスベラトロールのことです。
(*天然の赤ブドウには少量のシス型化したレスベラトロールが含まれます)
品質の良い大量のトランス・レスベラトロールが得られるのは新鮮な赤ブドウ・エキスがナンバーワン。
原料調達からサプリメント製造過程において不注意な生産をすれば
酸化、太陽光、高温などにより、トランス体はシス体のレスベラトロールに変化し、
不安定になりますが、シス型ブドウ・レスベラトロールが大部分のサプリメントはあり得ません。
イタドリなど他の植物由来のサプリメントに関しては知り得ません。

15. ブドウ・レスベラトロールは何故ほとんどの
生活習慣病に有効といわれるのですか?

長寿のポリフェノールとしてテロメア切断酵素を阻害する効能がセンセーショナルに
伝えられましたがブドウ・レスベラトロールの最大の特徴は細胞のミトコンドリアを
活性化する作用といわれています。
ミトコンドリアは遺伝子の転写、エネルギー代謝、寿命に関係する細胞内の小器官。
肺がん、前立腺がんなどの発現を抑えることが期待出来るのは癌遺伝子転写を
抑制するからといわれます。
レスベラトロールは窒素を取り込み、協働することも知られていますが、
窒素は血管を拡張しますので、心臓血管病に有効な働きとなります。
窒素の働きに関連するバイアグラは当初は心臓病の薬品開発の副産物でした。
大豆ペプチド、オメガ3にもこの働きがあります。
 

16. レスベラトロールは赤ぶどうにだけ含まれるのでしょうか?

レスベラトロールを含有する植物は70種以上あるといわれます。
実際にはもっとあるでしょうが、分離の作業は進んでいません。
レスベラトロールを大量に含有するのは赤ブドウ、イタドリが知られていますが
その他にも微量ながらたくさんの植物に含まれます。
ただし、世界的には単にレスベラトロールと言えばブドウ・レスベラトロールのこと。
長命草、メリンジョ、イタドリともにブドウ・レスベラトロールの効能研究を引用していますが、
世界の長寿、肥満とダイエット、心臓血管病、糖尿病などへのレスベラトロール効能研究は
赤ブドウ由来でなされており、他の植物由来にはこのような効能研究がありません。

一般的な消費者にはレスベラトロールと呼称すれば、ブドウ・レスベラトロールと同じものと、
理解されやすいですが、実際は大きくことなるものです。
ブドウ・レスベラトロールは食品ですが、長命草、メリンジョ、イタドリは食品でないために
摂取量に対する安全性は不明。効能研究論文がほとんど無いのはそれ故でしょう。
サプリメントは長期の継続摂食で効果を得るもの。
数百年以上の歴史のある食品由来でない限り安全性を確認するのが至難です。

 

17. イタドリを使用しているレスベラトロール・サプリメントが
      多いようですが?

肥満、生活習慣病や癌に有効であるレスベラトロールの実験結果は、
赤ブドウ・レスベラトロールの効能を引用しています。
サプリメントがイタドリを使用するのは、効能と言うよりは経済的な理由からです。
イタドリは別名スカンポと呼ばれ、何処にでも生えている植物ですが、
赤ブドウ由来のレスベラトロールは非常に高価な素材。
イタドリはタデ科(Polygonaceae)生薬の虎杖根(コジョウコン)としての働きが報告されています。
タデ科の生薬はアントラキノン類を豊富に含有し、伝統的には便通、利尿に使用されてきましたが、
長寿に役立つことや、抗菌、抗炎症、抗腫瘍作用の成分を持つことも、古くから知られていました。
ただし、食材ではありませんから安全な摂食量は不明、というよりアントラキノンの多量摂食は危険です。
 

18. 他の植物のレスベラトロールは有効ではないのですか?

レスベラトロールは総称ですから含有植物により構造も様々。
実験結果は赤ブドウのレスベラトロールによるものがほとんどですが、それは含有量が多く、
安全性の尺度となる食用としての歴史が抜きんでて永いためです。

イタドリには生薬としての他の効用が認識されており、ピーナッツも健康フーズです。
微量にレスベラトロールが含有される植物に食用の歴史があっても研究対象とならないのは
あまりに微量なためにその効能を云々できないからでしょう。
 

19 . レスベラトロールのような働きをする素材は他にもありますか?

赤ブドウ・レスベラトロールの働きが最も顕著ですが、米ぬかの成分、
大豆のイソフラボンの一部成分、植物ブチル酸(butyric acid)(春ウド系の精油)は
赤ブドウ・レスベラトロールと同様に細胞内の脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC)を
コントロールするという報告があります。
トリコスタチンA(trichostatin A)(TSA)と呼ばれる放線菌(Streptomyces hygroscopicus)や
菌類(Helicoma ambiens)による環状テトラペプチド等にもHDACをコントロールする
作用があるといわれていますが、確認出来ていません。

20. レスベラトロールとヒストン脱アセチル化酵素研究には
  どのような関連がありますか?

レスベラトロールの研究は寿命と癌の研究から派生しています。
人間の寿命が細胞内の遺伝子に繋がる染色体の紐(テロメア)の長さに関係するという
研究が確立されたのは古い話ではありません。
「ノーベル医学生理学賞(2009年)を受賞したテロメラーゼの発見:
 テロメラーゼはレスベラトロール研究の土台」
  http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=156
テロメアは細胞が分裂するたびに短くなり、6-70回くらいで寿命が無くなるといわれますが、
この紐の保護膜を破壊し、それを短くする酵素に対しては、
当然のことながらそれを防ぐ酵素(テロメラーゼ:Telomerase)もあります。
加齢により劣勢となる、その「老化を防ぐ酵素」を活性化させれば、寿命を延ばすことが
出来るとの仮説が研究を進めてきました。
*レスベラトロールに代表されるサーチュイン活性化物質(sirtuin activating compound:STAC)は
 染色体に結合している寿命決定分子 テロメア(telomere)に結合する物質。

「老化を防ぐ酵素」を活性化する酵素群の研究は、癌遺伝子の発現の有無、
抑制の可否などと密接に関連し、この酵素群の研究により癌や糖尿などの発現を
抑制することが可能であるとする説が有力となっています。
レスベラトロールはこの酵素群をコントロールできる数少ない生理活性物質として
脚光を浴びていますが、合成レスべラトロールの場合は安全性が確認できる少量では
効果が認められていません。
細胞にはクロマチンと呼ばれる、遺伝子群(DNA)とたんぱく質(ヒストン)の集合体があります。
クロマチンはDNA結合制御タンパク質とよばれるヒストン(Histone)に
DNAが絡む構造(ヌクレオソーム)が集合して構成されています。

このヒストンが酵素群(ヒストンアセチルトランスフェラーゼ)
(histone acetyl transferase)(HAT)によりアセチル化すると
、癌などの遺伝子が発現するのを抑制するといわれますが、
ヒストンが低アセチル化(脱アセチル化)すると発病に関わる遺伝子が転写を続け、
増殖するといわれます。
癌の発病の有無を検査することに使用されているプロテイン53(癌抑制遺伝子P53)と、
最初に発見された癌抑制遺伝子であるRb遺伝子(Retinoblastoma Gene)は、
ヒストンが低アセチル化すると増えているのが確認されています。
「網膜芽細胞腫のRb遺伝子衰弱が癌(がん)を活性化」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=582

ヒストンを脱アセチル化(アセチル基をはずす)する酵素群は
ヒストン脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC)と総称されますが、
心臓、脳などの人体に18種類は発見されているそうです。


現在では遺伝子発現(転写)をコントロールできる、
ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)と
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の研究が癌予防と治療に大きく貢献しています。

レスベラトロールの研究から発見されてサーチュインと名付けられた酵素群は、
ほとんどの生物細胞に含まれる
NAD+依存性タンパク質脱アセチル化酵素(NAD+-dependent deacetylases)で
ヒストン脱アセチル化酵素(Histone Deacetylase:HDAC)の仲間です。
*NAD:ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide)。

初版:2002年2月
改訂版:2008年9月
改訂版:2015年2月
改訂版:2018年4月

https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=28

ブドウ・レスベラトロールを補助する抗酸化作用の強いアントシアニジンが豊富.
アサイーに関してはこちら


 

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