感染症の海外ニュースと解説
国防のウェイトが高くなったワクチン開発:
米国はイノビオ社の「INO-4800」に期待
2020/04/30
COVID-19関連報道も最近のトレンドは「ステイホーム」。
また嫌われものの新しいカタカナが出現してしまいましたが
感染症情報は何から何までというほどの外来。
外国語が席巻するのも、残念ながら止むを得ないのかもしれません。
 


1. 国防のウェイトが高くなったワクチン開発

2. ワクチン開発で先行するドイツとアメリカ
 キュアバック、ビオンテック、モデルナ、イノビオ
3. ベンチャー発ニュースレリースの「鵜呑み」は禁物
4. ワクチン開発難航に危惧を抱いた欧米感染国
5. 米国はイノビオ社の「INO-4800に期待
6.  治療薬にレムデシビル(Remdesivir)以外の本命はありません。
7. 結論は免疫力強化:ワクチン開発はいまだに途上です
8. アメリカで多発している感染者の急性腎不全
 
 


1. 国防のウェイトが高くなったワクチン開発

医薬品開発の報道は少なくなりましたが、
ワクチン開発に新たな動きがありました。
トランプ大統領がワクチン開発のベンチャーに新たな投資を決めたのです。
ワクチン製造法は、かなり絞りこまれたとはいえ、いまだに開発競争が続いており、
視界はぼんやり。
 
ワクチン開発の進捗状況をもっとも正確につかんでいるといわれる
ドイツ、アメリカ、中国は、難航するワクチン開発に長短期2段構えの
政策を考えているようです。

国民を新ウィルスから護るだけでなく、国の安全保障にもかかわるからでしょう。
急を要する時に、望む量を満たすことが難しいのがワクチン。
常に優先順位が論議されますが、ほとんどの国の最優先は軍と警察です。
 
世界の誰もが心待ちにしているCOVID-19ワクチンですが
地球規模で使用されるワクチンの開発は容易なものではありません。
効能以上に大切なのが安全性だからです。
COVID-19は Sars-CoV-2とも呼ばれて、ウィルスの全遺伝子は把握されていますが
Sars-CoVと異なる部分が多く、まだまだ正体には未明、不明部分が多々あります。

先進諸国ではCOVID-19感染者の抗体調査を進めています。
おとなしくなった抗体、抗原(ウィルス)がヒト細胞に生息して共生が続くのか?
抗原の宿主となるのは勘弁してもらいたいですが、ヒトから、さらに強毒化した
変異ウィルスが広まる可能性を否定できないことが脅威です。

ひとまず外出自粛の効果によりピークを過ごしてから「抗体報告書」が出てくるでしょうが
正体が明らかになれば人類の勝利につながる確率が高くなります。
これまでにない強力な敵という認識が高まっており、ワクチンの開発には
当初の予定より時間がかかりそうです。
 
2. ワクチン開発で先行するドイツとアメリカ
 キュアバック、ビオンテック、モデルナ、イノビオ

中国政府は安全性概念が独自ですから、参考になりませんが
先進国で開発をリードしているのがドイツとアメリカ

ワクチンは実験室から出て治験が進み、承認段階まで来ても、
通常は人間への接種実績がごく小規模です。
真の安全性や抗体持続などの効能は大量接種が始まるまでわかりませんから
失敗は珍しいことではありません。
最先進のドイツでリードしているのはキュアバック(Curevac)社と
ビオンテック社(バイオンテック:BioNTech)社。
アメリカはモデルナ社とイノビオ社です。
いずれもベンチャー規模の新鋭ですが、最先端の知識と技術を持っています。
 
3. ベンチャー発ニュースレリースの「鵜呑み」は禁物
大手製薬会社が敬遠する分野ですから、開発はこのほかもベンチャーがほとんど。
大手製薬会社は資金提供でサポートしながら果実を手にいれます。
ベンチャーの膨大な資金調達はスポンサーと株式市場。
常に株価に反映する「美味しいことに限定」してマスコミに発表します。
サポーターや投資者へのレリースでは、開発途上の負の部分は言及しません。
ワクチンには投与による抗体依存性感染増強(ADE)
生ワクチンに添加されるアジュバンド(効果促進剤)による
対象ウィルス(抗原)への感染など、警戒すべき副作用がいくつもあります。
 
今回初めて実用化を目指している人造ウィルスによるワクチンも
世界が期待する星ですが、開発が進むと共に、効能、製造技術、製造量、
安全面で新たなハードルが出現しているようです。
 
4. ワクチン開発難航に危惧を抱いた欧米感染国
ワクチン製造法には弱毒生菌(ウィルス)、不活性化菌(ウィルス)などの従来型、
生や人造のmRNAベース、プラスミドDNAベース、ペプチドベース、
組換え蛋白質ベースなど、いくつもの製造法がありますが一長一短。
どのようなワクチンも大量製造が軌道に乗るにも時間がかかりますから
必ず問題となるのが出来上がったワクチンの接種優先順位。
 
アウトブレーク当初に較べ、世界の感染者が300万人を超えそうな3月後半からの
ワクチン先進国政府の動きに変化が。
観察すると、安全第一にこだわらねばならない地球規模の開発より、
まずはスピードファーストで国防軍への供給を急ぐ姿勢が
目立つようになっています。
 
米国国立感染症研究所とトランプ大統領は、超大手製薬会社のロシュやファイザーなど
が提携ベンチャーとともに目指す、慎重で完璧な開発志向に納得しながらも、
米国の感染者が100万人、死者が6万人を超えたパンデミックともなれば
スピードファーストが重要であることを強調。
特に航空母艦などの艦船、海兵隊などの国軍に感染症が拡大してからは、
副作用リスクと護国の重要性を天秤に掛けるようになったようにみえます。
 
5. 米国はイノビオ社の「INO-4800に期待
米国のイノビオ社(Inovio Pharmaceuticals)とモデルナ社(Moderna Therapeutics)は
COVID-19のワクチン開発バイオベンチャーとして最も期待される2社です。
年初からこの2社の株式は*上昇していますが、大統領に支持され当初はリードしていると思われた
モデルナ社の「mRNA-1273」も、*CEPIに加え、ビル&メリンダ・ゲイツ財団や国防省の
投資が決定し総額30億円近くを調達したイノビオ社のワクチン「INO-4800」に
スピードファーストの国防省用では逆転されたようです。
特に国防省の10億円を超える投資はイノビオ社が
ワクチン製造会社*Ology Bioservices社との「INO-4800」*委託生産契約に要した資金。
国防省が一つに絞ったのかどうかは不明ですが、とりあえずの国防省用は方向性が
決まったといえます。
 
ただし、現段階(4月末日)では両社ともに期待はされていますが、
完全な信頼を得ているわけではなく、株式市場でも成果が疑問視され、
大きな空売り勢力があります。
*イノビオ社の年初来株式上昇率は316.67% 、モデルナ社は14%
*CEPI:Coalition for Epidemic Preparedness Innovations:感染症流行対策イノベーション連合
*Ology Bioservices,Inc.:創業1999年。フロリダ(Alachua, FL)に本拠を置く受託製造会社
 
 6. 治療薬にレムデシビル(Remdesivir)以外の本命はありません。
COVID-19はサーズ(SARS-CoV)の近親種SARS-CoV-2として
ほぼ実像が解明されてきましたが、そこはNovel(新規格)といわれるだけあり、
ウィルスの性格に未明部分が多々あります。
ウィルスが増え続けて重症化している患者には腎臓に強い副作用を持つ
抗HIV剤、抗エボラウィルス剤などを代替薬剤としてカクテル使用していますが
安全性より救命を優先する方の専用といえます。
安全性の高い治療薬は開発がいつになるか、誰にも予測できない状態。
レムデシビル(Remdesivir)が最有力候補ですが、副作用が他よりかなり少ないとはいえ、
皆無ではなく腎臓障害も考慮に入れねばなりません。
レムデシベルの簡単な解説は下記にあります。
「スペイン風邪の亡霊?免疫不全が恐ろしい武漢新型コロナウィルス」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=674
 
治療薬は困難を極める開発ですから、ワクチンの数倍の時間が必要でしょう。
安全性の高い治療薬が世界を驚かせる出現(サプライズ)をしてくれると良いのですが
ワクチンの成功より、さらなる時間が必要でしょう。
 
7. 結論は免疫力強化:ワクチン開発はいまだに途上です
いずれにせよ、悲観論は悪戦苦闘する人々の士気を萎えさせますから、
研究者らの公的発言は控えめですが、大方の専門家の本音は
「決め手となるワクチン開発には、最速でも1年から1年半が必要」

日本などオリンピックに腐心する国への配慮もあるのでしょう、
公然と本音を吐露する学者はほとんどいません。
免疫力の強化に励み、ヒトヒト接触を避けるのが最上の防護策であることに
変わりありません。
 
オリンピック開催には日本からだけでなく、参加する諸外国からも
ウィルスを一掃する必要があります。
秋ごろまでに世界が大量接種可能なワクチンを入手して陣営を整え
戦いに勝利できるでしょうか。
 
8. アメリカで多発している急性腎不全
COVID-19の感染では高熱、激しい咳、呼吸困難など様々な症状に苦しめられますが
病状が突然悪化する現象と医薬品による悪化や事故を警戒し無ければなりません。

治療医薬品による事故は多様ですが、関係者が最も恐れるのは
急性腎不全*(Acute kidney injury:AKI)
*Acute renal failure (ARF)と同じ意味。

医薬品は効果が高ければ高いほど、腎臓、肝臓を悪化させます。
腎臓、肝臓は医薬品成分を毒素とみなして解毒に組織がフル稼働するからです。
重症者が使用する医薬品は抗HIV、抗B,C型肝炎、抗エボラ出血熱用から、
抗膵炎、抗風土病など、腎臓、肝臓への負担が重い代替医薬品が
混合(カクテル)で大量使用されています。
一口に言えば薬剤種も投与量も不定な「試行錯誤」でのトライアルです。
加えて、これまでの事例ではウィルスそのものに、腎臓を冒す性格があるとの報告もあります。

アメリカでは退院した患者に急性腎不全が急増しているようです。
一説によれば急性腎不全発症率は重症患者の2-4割、発症者の3-4割が
人工透析必須となるといわれています。
 
*最近は長寿ホルモンとして合成品が乱用されている*DHEAなどによる腎臓障害多発が
社会問題化寸前の状態です。
前立腺がん、乳がん患者には悪化の原因となりますから、厳禁ですが、性ホルモンは
COVID-19感染者の病状を悪化させることが疑われています。
*慢性腎不全(Chronic kidney disease:CKD)と医薬品やDHEAとの問題は改めて取り上げます。

COVID-19と戦うにはレムデシベルといえども、ある程度の腎臓、肝臓への負担を
覚悟しなければなりません。
COVID-19感染者は基礎疾患、精力増強などの薬剤による腎臓障害を避けなければ、
相乗による重篤な結果を招きます。

日本では基礎疾患の医薬品による慢性腎臓疾患(Chronic kidney disease:CKD)が、
処方に関して統制の強い米国などに較べ、とびぬけ多くなっています。
COVID-19治療薬は感染者の承諾を得て、助命と重篤な副作用とを天秤に掛けてから
使用されますが、医師と患者双方に警戒心が薄い日本では簡単に承諾してしまうようです。

幸運にも重症化から生還しても、一生涯背負い込む腎臓透析(artificial dialysis)など
後遺症が、高い確率で発症するおそれがあります。
*DHEA(Dehydroepiandrosterone):主として副腎から分泌される
テストステロン、アンドロゲンなど男女の性ホルモンの前駆体。

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