ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)
第八十六話:「デジタル思考:短絡視と拙速観を危惧する」
2018/04/09
(コラムの全体は長文ですので一部を紹介させていただきます)

第四次産業革命とされるデジタル3点セットは「モノのインターネット」
「人工知能」 と「ビッグデータ」のことですが、どうも内外のジャーナリストを
始め、一般人のブロガーまで含めた“評論家(?)”の諸々の発信者による
“世間の物言い”が、概して近視眼的な拙速論とか、短絡的な正邪や
善悪に推移した二者択一論ばかりで、いずれもデジタル思考に陥った
論理の展開が気になります。
先ほど物故されたホーキング博士は、斬新な物理科学者で有りながら、
優れた哲学者・社会科学者でもありましたが「AI等の完全な導入は人類の
終焉に繋がる。

デジタル機能は、人間が使いこなせ、思考や行動がコントロール出来る
範囲内でしか適用すべきではない。」と明言されております。
目下何かとIT万能論が喧(かまびす)しいですし、さらには情報戦に毒された
数多(あまた)の世評にも毒されることの無きよう、お互いに“情報感受性と
読解力”をもっと研ぎ済ませておき、思考力を尚一層深めたいものです。

既に分かっていることに対する答えや予測は、AIが人間より優秀かも
知れませんが、AIそのものは生命体では有り得ず、持続を生きることが
出来ないので、当然“因果”の意味まで読み取ることは絶対的に不可能なのです。
やはり、世界認識には「因果律」が不可避であり、記録(歴史)を読み解く人間の
持続し成長する知恵と思考力が問われるという事になります。
メデイアの印象操作・捏造(ねつぞう)情報に毒されないで”解らないこと“を
自らの識見で分かろうと努力することこそ、人として生き抜く糧(かて)だと思います。
 
資本主義が旧社会主義国にまで拡大利用され、人、モノ、金が国境を越えて
自由に動く時代になり、リベラルな政治・社会評論によれば“融和的な
世界の到来”を持て囃(はや)す楽観論が展開されました。
しかしながら現実は真逆で、グローバル時代のボーダーレス経済は、
世界規模で弱肉強食のサバイバル競争を生み出すに至ったのでした。
「破たん国家」や「落ち目の国民」が、目を覚まし、他国に負けない為に、
国家の力と国民の結集を強めないといけないのは当たり前のことなのです。
つまり、国民の国家に対する依存度・期待値が高まるのは、極めて
自然な流れですから、これを称して、「世界全体が右傾化して来た」
「ナショナリズムの履き違え」などと論評するのは、全くの的外れと
言わざるを得ません。
主権国家は努力を積み重ねないと健全性を維持できないのです。
現在世界的に「親国家=国家のマネッジメントを強くして頼りがいのある国に
したい人々」と「反国家=国家による管理と監視を嫌って個人主義に
走る人々」との間に対立が目立って来ました。
あるいは、中国・北朝鮮のような専制国家と、米国・日本の如き
自由民主主義国家との違いに帰する戦いと視ることもできるでしょう。
つまり、神や公共が存在しない独裁国家と、共同体意識がある社会で
成り立っている国とは、単純比較が不可能なのです。
 
名目GDPの単純比較から、世情良く言われるのは、中国が日本を
追い抜き目下世界第二位で、まもなく米国を抜き世界一になるという眉唾物語です。
GDPには付き物の経済規模と人口の加増効果指数があるので、
中国のみならずインド、ブラジル、ロシア、メキシコなどの人口大国が
ランキング上位に並んでおります。
一方、同じGDPを(人口5千万以上の国家に絞って)国民一人あたりの
GDPで具(つぶさ)に分析すれば、米日独英仏がトップ5となり、
中国はブラジルやロシアより下位(74位)に落ち込みます。ましてや、
フローしか反映していないGDPではなく、真の国民富裕度を比較するには、
持続可能性資産蓄積で捉えるストックで見るべきで、
国連の包括的富裕度レポートによると、何と日本は米国を抜いて
世界第一位に輝いております。
また、米トムソンロイター社の公表する「世界の革新的優秀百社」に
日本が39社もランク入りしダントツで、2位が米、以下仏、スイス、独と続き、
中国からは1社しか選ばれていません。
日本の産業用ロボット世界シェアー52%も世界一をキープしています。
日本の主要メディアもこのような観点から、我が国の“真の経済実力評価”を
報道してくれると、未来を背負う若者たちをもっと前向きに
鼓舞(こぶ)出来るのではないでしょうか。

それに反して、無責任な経済評論家や一般人ブロガーが、
中国は13億の消費大市場と煽(あお)っており、多くの事業家が
マーケティング戦略を誤り、あるいは無謀な中国進出で痛い目にあって居ります。
中国経済の現実は、13億人の内、地方農民や都市失業者を含む
最下層民併せて9~10億人は年収50万円以下の超低所得だと
報じられていますから、先進諸国並みの市場対象としては、
精々2~3億人の限定市場と視るのが、まともな論者の良識です。
 
 
 
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