しらす・さぶろうの日本人がんばれ!観光立国編
衛生管理実態が問われる日本の大風呂文化
2017/06/02


1.  レジオネラ属菌が危険性を再認識させた日本の大風呂文化
2.  日本の大風呂文化(風習)
3.  欧米では衛生面で大風呂文化が消滅
4.  コスト面で衛生管理が行き届かない商業施設の大風呂
 
5.  沖縄のゴルフ場では清掃が週1回
6.  大風呂は訪日観光客急増に対応できるのか
7.  大衆水施設利用を避けるべき人
8.  レジオネラ症(legionellosis)とは




1. レジオネラ属菌が危険性を再認識させた日本の大風呂文化
西武鉄道が2017 年4月24日に西武秩父駅前に
オープンした複合型温泉施設「 祭の湯」。
営業開始後わずか2週間くらいでレジオネラ属菌感染者が発生。
5 月8 日(月)からは営業休止となりました。
どの程度の感染者が発生したのかは公表されず不明ですが、
男女露天風呂から基準値を上回るレジオネラ属菌を検出された
そうです。
レジオネラ属菌はありふれた菌ですから、抵抗力のある人は
感染しても気づかずに排除していますが、老人や子供、持病のある人が
肺に吸い込むと肺炎症状となり、遺伝子変異による癌の誘発、持病の呼吸器疾患悪化、
生活習慣病の悪化など、見過ごせない後遺症が懸念される感染症。
統計的な致死率は5%程度ですが、他の肺炎類と
区別がつかないことが多いようですから油断できません。
レジャー先進国の米国では海、湖、滝つぼ、プールでの冷水浴、スパ、ジャグジーなどの
ホットバスタブ(日本では銭湯、温泉、宿泊施設、ゴルフ場などの大風呂)などで
温水浴する幼児や老人に、水が媒介する感染症の詳細を示し、
警戒するよう呼びかけています。

レジオネラ属菌に限らずインフルエンザ・ウィルスなど肺に侵入する厄介な微生物予防には
レスベが期待されています。
「「ブドウレスベラトロールが防御する微生物感染症:
免疫細胞強化ペプチドのカテリシジンを活性化」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=202

2. 日本の大風呂文化(風習)
大風呂を楽しむのは世界に誇る日本文化と自慢する人がいますが、
同様な文化はヨーロッパ、中東に古くからあり、
ローマ帝国時代のローマ風呂は世界的に知られています。
ハンガリー、ドイツ、イタリア、フランスなどには古くより温泉地が点在しますが
サウナの混浴を除くと水着着用のプールタイプが主流。
温泉はどちらかというとリュウマチや関節障害などの医療目的。
フランスには医療目的の温浴施設が各地にあります。

 日本は単一民族の島国だったことで大風呂の風習が根付き、特徴的に
残存していると考えられ、移民が急増している現在の欧米では民族問題、
衛生問題が解決出来ずに避けるようになったのでしょう。
日本で公衆浴場や温泉浴場が生き続けてきたのは地の利の悪い
極東の島国だから。
海外領土を持たず、鎖国のために感染症の持ち込みはほとんど
無かったのでしょう。
日本が台湾、韓国、中国東北部に進出したのは明治以降。
早くから世界の大陸や島々を支配していた先進国に較べれば歴史が浅く、
感染症に対する衛生思想が発達していませんから、大多数が水を介して
拡散する感染症の危険を理解していません。

いまでも旅先で寄生虫の危険がある湧き水や井戸水を飲む人が
珍しくありません。
太平洋戦争の主戦場となった中国戦線、南方戦線では
感染症で亡くなった方が100数十万人を超え、戦闘で亡くなった方を
上回ったといわれています。
(太平洋戦争は都市部爆撃による多数の民間人を含めて
死者総計約300万人と推計されています)
日本人には感染症に対する防御と対策の知識が欠けていたことを
思い起こす必要があるでしょう。


 報道によれば、日本の大風呂は観光で来日する外国人にも人気といわれますが
永続性があるのでしょうか。
伝統的に大風呂文化があったヨーロッパ人や衛生思想の低い国を別にすれば
習慣の無い米国、南米、アフリカ人が本当になじめるのだろうか、
観光施設としても疑問です。
テキサスのアメリカ人と日本でゴルフをした時に大風呂を喜ばれたことがありますが
衛生上の問題点を知らなかっただけではと推察しています。

「日本の温泉は安全か?放射線のラドンは肺がんの原因となる:放射線と放射能」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=120

3. 欧米では衛生面で大風呂文化が消滅
欧米人が大風呂の風習を持たず、敬遠してきた主理由は多様な民族が運ぶ各種の感染症。
大風呂は大腸菌、レジオネラ菌を始め、アメーバやインフルエンザなど各種ウィルスの温床となります。
レジオネラ菌は簡易施設のシャワーでも感染しますが、利用者の多い大風呂施設となると、
インフルエンザなど様々な感染症が加わり、伝搬も広範囲になります。
大風呂は日本人同士でも衛生問題がありますが、多様な民族が来日するようになれば
よりグローバルな感染症の危険が増します。

 
4. コスト面で衛生管理が行き届かない商業施設の大風呂
西武鉄道の複合型温泉施設「 祭の湯」は
営業開始後わずか2週間くらいでレジオネラ属菌感染者が発生。
新旧に関わらず大風呂の清掃、消毒、水入れ替えを定例的にするには
大変な経費と時間がかかります。
温浴施設は塩素などで機械や内装も早期に老化し、古ければコスト増が加速するのが常。
銭湯を除くと温泉大浴場の衛生問題は行政規制が困難なのも、感染症の温床となる原因。
日本の温泉大風呂は永年の伝統と実績が既得権となりますから、一律的な
新法での規制が困難です。
 
5. 沖縄のゴルフ場では清掃が週1回
プロゴルファーの宮里一家が練習していたことで知られる沖縄県本部のゴルフ場で
大風呂があまりに汚いので清掃係りに問うと
入れ替えは週に一回火曜だけと「違和感も罪悪感も無く」教えてくれました。
プールと異なり循環フィルター設備も超簡易なシステム。
水が汚染されているとはっきりわかるほどとは極端な実例ですが、
一般的日本人には当たり前の認識、感覚なのでしょう。
細菌やウィルスなど微生物で汚染された湯でも通常の目視では
新鮮な透明度の高い湯に見えます。
微生物汚染は電子顕微鏡で覗いたことのあるものだけが知る実態。
 
6. 大風呂は訪日観光客急増に対応できるのか
貿易外収支や交通、観光、消費材の関係業者が潤う経済的な理由だけで
観光立国推進とばかり、来日観光客急増を急ぐ現政府(2016年3月)。
厳しい入国制限で永年700万人前後に低迷していた訪日外国人が数年で
2,000万人を超え、最近は3,000万人を超えているのですから、関係者は
うれしい悲鳴と驚きばかり。

それ以前にするべきことは、国による各種インフラの整備。
問題は大風呂の衛生管理ばかりではありません。
まず客を増やせとばかり順序が逆では日本人居住者ばかりか訪日客とのトラブルも急増し
収拾がつかなくなる事態を危惧しています.

7. 大衆水施設利用を避けるべき人
インフルエンザなど世界的に感染症がパンデミック状態の時は特に警戒が必要です。
下記に該当する人は公衆水施設(スパ。銭湯。温泉浴場。
宿泊施設、ゴルフ場などの大風呂)を避けるようお勧めします。
  1. 幼児、高齢者。
  2. 夏風邪などで体力が低下している人
  3. 睡眠不足、過労などで体力低下している人
  4. 他の感染症を罹病中の人
  5. 海外旅行中の人
  6. 妊婦。(治療薬Metronidazoleの服用が出来ません)
感染症は多様であり、人獣共通感染症がほとんど。
ペットなど動物とともに水遊びする人がいますが、他人に迷惑なだけでなく、自身も
感染症に無防備な行為といえるでしょう。
また混雑するプールやスパで顔をこすり洗い、水を口に含んでしまう人も見かけます。
これも他人に迷惑なだけでなく、自身も感染症に無防備な行為といえるでしょう。

(参考)
8. レジオネラ症(legionellosis)

「 祭の湯」で話題となったレジオネラ症(legionellosis)はレジオネラ属菌による
肺細胞侵入型の細菌感染症。
老人、子供など免疫力の低い層が感染しやすい。

通常はシャワー、ミストサウナなど噴霧による感染。
レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)菌が一番多く、
劇症型肺炎と一過性のポンティアック熱の二つが代表的な症状。

レジオネラ症のネーミング由来は在郷軍人集団(legionnaire)。
1976年にペンシルベニア州フィラデルフィアで在郷軍人集団の感染が
最初に発見されました。
ポンティアック熱のネーミング由来は地域名。
1968年にミシガン州ポンティアック(Pontiac)で集団感染が発見されました。

日本で2000年から2012年までに報告があった温泉、入浴施設でのレジオネラ症発症例は
合計約4,000例。
集団感染は静岡県、宮崎県の温泉、埼玉県の温泉と入浴施設、神奈川県のスポーツ施設、
岐阜県のホテルの著名例合計が122例。死者は12名。
統計は国立感染症センターが把握できた数に限られます。
レジオネラ症は同定していないケース、診療を受けていないケース、軽症などが
特徴的な感染症ですから、実態ははるかに多いでしょう。
近年の届け出数は最低でも毎年200件は超えているようです。

しらす・さぶろう

初 版:  2007年5月 

しらす・さぶろうの日本人がんばれ!観光立国編
第六十三話:衛生管理実態が問われる日本の大風呂文化
改訂版:  2016年3月
改訂版:  2017年5月
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