感染症の海外ニュースと解説
スペイン風邪ウィルスで実験された新型インフルエンザA(H5N1)対策
2014/01/31

1.米国CDCの鳥インフルエンザ・ウィルス情報。
2.サイエンス誌に発表されたのはスペイン風邪ウィルス(H1N1)を使用した研究
3.新型インフルエンザ・ウィルスの新しい制御法とは。ヘマグルチニン
4.フェレット(ferret:Mustela putorius furo) ポールキャット, ヨーロッパ・ケナガイタチ
5.青海湖(中国)(Qinghai)から世界に新型インフルエンザ・ウィルスが蔓延する? 
6.死亡者が急増する鳥インフルエンザA(H5N1)型
7.恐ろしい豚インフルエンザ(スワイン・インフルエンザ:Swine flu)の発生
8.リアソータント・ウィルス(reassortant viruses) 

 
1.米国CDCの鳥インフルエンザ・ウィルス情報。                      
インフルエンザのシーズンとなり、いつもながら新型インフルエンザ発生が
現実味を増しますが、米国厚生省(HSS)の疾病管理予防センター(CDC)から、
2007年2月1日に二つのニュースが発表されました。                             

一つはA(H5N1)など新型インフルエンザの大流行(パンデミック)も
ウィルスの持つ酵素をわずかな遺伝子操作するだけで、
大きな効果が得られたという研究。
この研究はタブーとされてきたスペイン風邪ウィルス(H1N1)を
使用した実験を疾病管理予防センター(CDC)が許可したことが特徴的。

2007年2月5日のサイエンス誌に掲載された研究は、動物実験の段階でしたが、
即効性と経済的な効果のある防疫法となる可能性を持っていると評価されました。  
                                   
 もう一つはインドネシア、イギリス、日本などで蔓延した
鳥インフルエンザ・ウィルスが渡り鳥を介して米国に侵入する恐れがあること。
人感染するウィルスに変異している可能性があるために、
全国的な警戒態勢で防疫を強化する必要があるという呼びかけでした。
 
2.サイエンス誌に発表されたのはスペイン風邪ウィルス(H1N1)を使用した研究
(Small Changes in 1918 Pandemic Virus Knocks Out Transmission)                                              
研究は疾病管理予防センター(CDC)の微生物学者テレンス・タンペイ博士(Dr. Terrence Tumpey)を
中心に、シナイ医科大学(Sinai School of Medicine)、
サウスウェスト家禽研究所(Southeast Poultry Research Laboratory)の共同作業で行なわれました。
この研究にはCDCが保管する1918年のパンデミック・ウィルスが使はれましたが、
この新型ウィルスは世界で2,000万人以上、米国だけでも50万人から65万人が
死亡したと言われるスペイン風邪のウィルスA(H1N1)。
インフルエンザウィルスの突起(スパイク)に存在し、人などの細胞に
ウィルスが侵入するのを助ける酵素(たんぱく質)は
ヘマグルチニン(Hemagglutinin)とノイラミニダーゼ(Neuraminidase)に
大きく分けられます。
H1N1、H5N1などインフルエンザ・ウィルスの型を表すときに使用される「H」は
ヘマグルチニンを意味しますが、今回の研究は、
スペイン風邪ウィルス(H1N1)のたんぱく質遺伝子の一部を制御できれば感染が拡がらない
というものです。
インフルエンザの特効薬となっているタミフル、リレンザはウィルスが持つ
もう一つの「N」と呼ばれるノイラミニダーゼ酵素の機能を阻止するものです。
この恐ろしいウィルスを使用して動物実験をすることには、
他の研究者達から危険性の議論が出て相当な騒ぎともなっていますが、
かなり重要な結果が得られているのも事実でしょう。
 
3.新型インフルエンザ・ウィルスの新しい制御法とは                                    
今回の研究がユニークなのはタミフルなどと異なり、ヘマグルチニンの、
ある種の蛋白質遺伝子をコントロールすることで、
ウィルスの増殖を抑制することです(酵素はたんぱく質で構成されます)。
研究者はウィルスA(H1N1)が他に感染していくときに、赤血球凝集素である
ヘマグルチニンが重要な役割をはたすことを指摘しています。
ヘマグルチニンはノイラミニダーゼに比較して識別しやすい酵素ですが、
抗体を作る変化が早く、めまぐるしく新しい型に変化します。
この変化の多様性はドリフト(drift)または連続抗原変異(Antigenic drift)と
よばれますが、インフルエンザ・ウィルスが免疫性に乏しく、
ワクチンが効きにくい原因ともなります。                                                   
実験はウィルスに感染している小動物のフェレットと未感染フェレットに
濃厚な接触をさせて行なわれましたが、ヘマグルチニンの
ある種のたんぱく質遺伝子を制御すると、侵入ウィルスは消滅しませんが、
他の細胞に転移していかないということです。
ウィルスの毒性が失われないものの、感染能力がなくなるということは
防疫に非常に重要なことです。
 
4.フェレット(ferret:Mustela putorius furo).                                      
イタチ属の小動物で、先祖は同属の
ポールキャット(European Polecat;Mustela putorius)ともいわれます。
フェレットという名称はシロイタチとも訳され、イタチ属近似種の総称ですが、
学名のMustela putoriusはヨーロッパ・ケナガイタチと訳されています。
インフルエンザ・ウィルスに冒されると人間に似た症状が出ることから、
実験に最適な動物といわれます。
エジプト近辺が生息地のルーツといわれますが、紀元前1000年以上前から
飼育されていたために、近似種との混合種が多数存在するようです。
古くからペット、狩猟対象、実験動物として利用されてきました。
 
5.青海湖(Qinghai:中国)から世界に新型インフルエンザ・ウィルスが蔓延する? 
2007年に宮崎県の新富、清武、日向の町で集団発生した鳥インフルエンザA(H5N1)の株(strain)は
中国の青海湖を中継点として広がっている株と近似しているといわれます。
同一かどうかの判定はまだ報告されていませんが、青海湖では中近東、欧州、東南アジア、
韓国、中国沿海、北米など各方面と往来する渡り鳥が交流していますから、
宮崎、岡山の鳥インフルエンザ・ウィルスが変異を疑われているインドネシアと同株であっても
不思議はありません。青海湖(Qinghai Lake)はユーラシア大陸に点在する
巨大な塩湖の一つで、チベットに近い3000メートルの高地に立地する
世界第二位の面積を持つ湖。
渡り鳥のサンクチュアリーといわれ、世界中の渡り鳥の品種が集まっています。
 
6.死亡者が急増する鳥インフルエンザA(H5N1)型                                      
世界では高病原性(強毒型)鳥インフルエンザHPAI(High Pathogenic Avian Influenza)で死亡する人が
163人を数え、2006年初からは急増しています。
死亡者は2003年に4人,2004年32人,2005年42人、2006年80人ですが、2007年はすでに7件が発生。
2003年以前を含めて、これまでで271件の発生で165人の死者ですから、致死率の非常に高い感染症。
特にジャワ島を中心に拡がっているインドネシアでは感染死亡者(累計63人)が
急増しており、エジプトでも死者が出続けています。

 7.恐ろしい豚インフルエンザ(スワイン・インフルエンザ:Swine flu)の発生 
2007年の報告ではインドネシアでは豚からも、H5N1ウィルスが発見されています。
これはすでに人人感染の下地ができている可能性をも意味します。豚が感染したケースは
ベトナム、タイでも発見されていますが、アジアの鳥インフルエンザ・ウィルスH5N1型が
豚の体内でリアソータントされて毒性を増していることが想像できます。
リアソータントは哺乳類の体内で行なわれますから、人感染が確認され、165人もの死亡者がでている
人類の体内でもリアソータントされた可能性が否定できません。
これまでの例ではパンデミックになる前に豚インフルエンザが確認されているケースがほとんどです。

8.リアソータント・ウィルス(reassortant viruses)                         
哺乳類の体内で二つのウィルスが混血(混合、reassort)して
ハイブリッドウィルスが作られることを意味します。
鳥インフルエンザウィルスの原型は人間に感染しないとされていましたから、
鳥感染ウィルスと人間感染ウィルス双方のウィルスに感染する豚がリアソータントの
元凶と考えられています。
スペイン風邪H1N1(1918年)のパンデミック時には
同型の豚インフルエンザが発見されていますが、
2001年から2002年にかけて、 ヨーロッパを中心に世界的に流行した
インフルエンザからは、ヒトのA(H1N1)型とA(H3N2)型のリアソータントと
思われるA(H1N2)型ウィルスが分離検出されました。
豚と人間のどちらが複合させたかの結論は出ていませんが、
人間の体内で異なる型のウィルスがリアソータントしたケースが
考えられています。
問題となっているのは鳥インフルエンザA(H5N1)が
サブタイプの変異を起こさない株の変異(ドリフト)でありながら
強毒を持った可能性があることです。
「メキシカン・インフルエンザ(新型豚インフルエンザ)は人造ウィルス?:ウィルスは実験室で造られた?}

初版:   2007/02/04
改訂版:2014/01/31(広告)

https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=28
レスベはフランス産の天然赤ブドウを原料に日本で初めて作られた
ブドウ・レスベラトロール・サプリメント.
最初のモデルの開発を始めてからすでに20年を超えました。
レスべのブドウ・レスベラトロールはイタドリ由来のものや、医薬品目的に
化学合成された合成レスベラトロールとは全く異なる物質。
天然レスベは過剰摂取が不要ですから長期間摂取の安全性や慢性炎症を抑制する効能は
ブドウを食するのと同じです
ニューモデルは天然の赤ブドウが持つトランス型ブドウポリフェノールのスチルベノイドと
プテロスチルベン、ケルセチン、CoQ10、
最新の長寿補酵素ナイアシン(NAM,NAD+, NMNなどの総称)を配合し、
天然ブドウ同様の卓越した抗酸化能力を保持しています.
世界でホットな話題となっている、最も先端的な健康長寿のコンビネーションです.


朝のすこやかな目覚めは病気知らずの健康のもと。「目覚めすっきりアサイーナ」
発売15周年記念のレスベが値下げ.
親戚といえるアサイーもリニューアルし実質的な大幅値下げ.
2ヶ月分が会員価格で1899円(税込).
大型のカプセルを使用し1カプセルで500㎎のアサイーとなりました.
「ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成と
サイクリックジーエムピー(GMP)の産生」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=66
エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=147
「バルクワインの重金属汚染と無添加ワインのからくり」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=448
「ヒジキなどの食品ヒ素に肺がんリスク:国立がん研究センター」
ヒジキは必ずしも健康食品ではありません
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=123


https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=36

https://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=1011

歴史が浅いバイアグラは化学合成物質ですから長期間服用の安全性は不明ですが、
その機能は窒素合成阻害酵素の阻害機能。
シトルリンが窒素合成の素材として機能し、レスべが窒素合成酵素を作り出す
機能と切り口は異なりますが、中枢神経を興奮させる媚薬、催淫剤と
一線を引く点では同じです。
バイアグラ、マカや朝鮮ニンジンなど植物のアルカロイドを催淫剤として過剰摂取となる方が増え
前立腺がん、機能不全(ED)、腎不全などの原因を疑われています。
シトルリンはレスベと相乗させれば少量で十分ですから過剰摂取を控えましょう。
ブドウ・レスベラトロールが関わる窒素合成とサイクリック・ジーエムピー(GMP)の産生


シトルリンとレスべの超お買い得セット.
もちろん個別でもお買い求めいただけます.


「ブドウ・レスベラトロールは体細胞内でガン阻害物質に変化する」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=196

レスヴィーヌ・ルージュ:ギリシャ時代から愛用されてきたブドウ古樹の葉.
有機栽培された農薬フリーのブドウ葉
レスベの補完に最適.フランスでは漢方薬同様に薬局で売られています.
「煎じるブドウ・レスべラトロールで長寿と美容へ最短距離」
JAS認定有機食品.東京都特別推奨食品のケール100%.
安全な天然カルシウム豊富な特殊土壌で栽培.
各種天然ビタミン、ミネラル、アミノ酸が最も豊富な野菜のケール100%で作られた
天然マルチ栄養素・サプリメント.他野菜の混入なしに飲みやすい美味しさを持っています
賦形剤は一切使用していません。
http://www.botanical.jp/item_view.php?item_number=53



「サメの肝油とスクアレン/スクワレン(Squalene)とは」

サメの肝油が含有する成分の強力な免疫力強化作用は、食品の中では最大とも言われており
1900年代より、その秘密を解明する研究が続けられた結果、免疫に不可欠な白血球の増加に働く
アルコキシグリセロール(alkoxyglycerols)を発見しました。
30粒から40粒に増量となりました
リッチスクワレンは汚染の進む太平洋産原料を避け、
希少なオセアニア近海産原料で安全性を確保しています
↑ページの先頭に戻る


 本サイトが掲載する情報・画像等は、提携サイトの湘南情報サイト「ロハスケ」編集部より提供されています。
著作権は「ロハスケ」編集部に属します。
権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます。
商業目的に記事を引用、転写する場合は、引用:一項30,000円、転写:50,000円となります。

Copyright NOGI-BOTANICAL All rights reserved. 
本サイトが掲載する情報・画像等は、広告主の湘南情報サイト「ロハスケ」編集部より提供されています。著作権は「ロハスケ」編集部に属します。
権利者の許可なく複製、転用、販売などの二次利用をすることを固く禁じます。