健康と食品の解説
内閣府が特定食品企業の「お先棒担ぎ?」
明治製菓の「脳の若さが蘇る」チョコレート騒動
2018/03/10


1. 内閣府が管轄下プロジェクトの研究を発表1年後に撤回
2. 消費者の誤解を招いた中間発表
3. マスメディアが指摘する脳研究プログラムの欠陥
4. 公的機関が守るべきスタンス


1. 内閣府が管轄下プロジェクトの研究を発表1年後に撤回
2018年3月9日の日経朝刊は内閣府の主要政策の一つ「*ImPACT」が
昨年1月に明治製菓と共同発表した内容を撤回したと伝えました。

撤回された内容は「カカオが多いブラック・チョコレートで脳が若返るだろう」
実験手法などに問題がある未熟な内容のまま発表してしまったことを認めたもの。
*ImPACT(Impulsing paradigm change through disruptive technologies program)

ImPACTは総額550億円を計上している内閣府の「革新的研究開発推進プログラム」
現在16のプログラムが進行中で、それぞれにプログラム・マネージャーを置き
全面的な権限を与えていることが特徴的。
発表が撤回されたテーマはNTTデータ経営研究所の山川義徳氏が
プログラム・マネージャーを務める「認知症などの脳研究」の一環。
明治製菓との共同研究の成果で
「高カカオチョコレートの摂取前後で、*GM-BHQ(大脳皮質の量)が有意に増加した」
と発表したもの。
*GM-BHQのGMはGray Matterの略語で脳の神経細胞細胞体が存在している部位の
灰白質(脊髄にも存在)を表し、
BHQはBrain Healthcare Quotientの略語。脳の健康度を測る国際標準指標を表します。
 
2. 消費者の誤解を招いた中間発表
昨年(2017年)1月に発表された成果は内閣府によればプログラムの中間発表と位置付けられ
未熟な段階でしたが、チョコレートの月間販売が最も多くなる2月のバレンタイン・デーに
合わせたように発表されました。
仕組まれたかのような、この発表直後に明治製菓による、研究が完結したととれる
大々的な広告が主要各紙に掲載されたために、マスメディアの科学専門ライターが猛反発。
ポリフェノールのメカニズムはそう簡単に解明できるものではないからです。

「内閣府ImPACTの誇大広告、広報の甚だしさは折り紙つき」「広報PRのために、
研究者倫理や研究者としての矜持まで歪めているのか」などと
ライター達は発表に参加した面々をこのように報じています。
「(カカオの含有量が多いチョコレートが大脳皮質の量を増やし,
学習機能を高める可能性があることを確認した)と発表した主要メンバーは
内閣府の福嶋正人参事官,理化学研究所の渡辺恭良ライフサイエンス技術基盤研究センター長,
ImPACTの山川義徳プログラム・マネージャー、明治の伊藤裕之常務執行役員」。
その後には明治製菓社長も発表記念撮影に現れています。
 
研究に携わった筑波大学精神医学准教授の根本清貴さんは以下のように述べています。
2012年に博士となった根本清貴さんは大脳皮質量の数値化手法を開発したといわれます。
「加齢で脳が小さくなることはこれまでの研究で知られていますが、大脳皮質の量が増えると
学習機能が高まるかどうかは、まだわかっていません。
ただ私たちは、注意機能がよくなると期待はしています」
「ブドウ・レスベラトロールが記憶と脳の柔軟性経路を制御する:
MITピカワ-脳研究所」
 http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=207
MITピカワ-脳研究所には理化学研究所も出資しています。
「流動性知能を向上させるオメガ3脂肪酸:
天然シス型オメガ3で頭が良くなることを証明:ピッツバーグ大学」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=127

内閣府のチョコレートの件は広くメディアで伝えられていますので研究陣紹介や
実験内容などの詳細は省きますが、問題点がいくつかあります。
一つは国税を使用する国主導のプロジェクトに直接的に受益する営利企業が
1社のみ参加していること。
プログラム・マネージャーの山川義徳氏はオープンサイエンス(開かれた科学)
推進のためにGM-BHQを高める研究をしている企業を募集し、応募企業から
明治製菓を選んだと話していますが、真意、詳細は明らかでありません。
明治製菓は愛知県の蒲郡市で蒲郡市民を中心に小規模な調査研究をしていましたが
中心となったのは愛知学院大学心身科学部教授の大澤俊彦氏。
市民347人にチョコレートを食べてもらってGM-BHQ値の推移を観察したそうです。

3. マスメディアが指摘する脳研究プログラムの欠陥
マスメディアが危惧するのは企業が研究者や大学に依頼する小規模な調査には健康食品、化粧品の
「初めに答えありき」調査、実験が多く、御用学者が小規模な調査をして、都合の良いデータのみを
採り上げる「やらせプロジェクト」がほとんどということ。
「体の機能を怠け者にする(退化させる)健康情報」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=456
「偽健康情報を発信するステマとは:
信頼できる健康情報は公平な米国HHS発がベスト」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=454

もう一つの問題点として指摘されているのは
a. 成果(?)を「xxに効く」「エビデンス」という
(専門家?の)言葉で表すと、無意識に信じやすい消費者をターゲットにした
PRが氾濫状態になること。
チョコレートは通常の摂食量ならば永年の実績があり、安全性の問題は少ないでしょうが
消費者はPRを鵜のみにするのが通常。
欧米との国民性の違いもありますが、たくさん摂取すれば効果が大きいと盲信する
消費者が際限なく、上限なく、長期間摂食することが(過去の例では)珍しくありません。
「サプリメントの危険性は薬用ハーブと過剰な摂食量」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=152
ポリフェノールは種類が非常に多く、未知なる物質です。
チョコレートのポリフェノールは食材の野菜や果実のポリフェノールとは異なります。
野菜や果実といえどもポリフェノールの働きや安全量がある程度推察、または仮定できる
種類は非常に限られています。
カカオ・ポリフェノールは野菜や果実のように日常的に食べる人が多くありません。
安全量を推測することが難しく、かつ他のポリフェノールより単位当たりの含有量が多いために
一回の摂食量が、かなりの量となります。
またカカオ・ポリフェノールは血中濃度が高くなり易すく、過剰摂取すれば
他のポリフェノールより安全性に欠けるかもしれません。
「ポリフェノールとは:細胞を活性化する若返りの抗酸化物質」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=162
PRされた成果がカカオマス、カカオバターに限られたチョコレート、ココアだけでなく
植物性油脂がたっぷりの安価なミルクチョコレート、ミルクココアまでを同じ効能と考え
る消費者も多くなりがちでしょう。
植物油脂入りチョコレートは滑らかな味と食感となり、より食べやすいために
摂食過剰となり易くなります。
バターなど乳製品が安価な欧米製ならば安全性が高いといえますが、日本製はほとんどが
オメガ6の多い植物性油脂を代替使用します。
「加工食品に表示される「植物性食用油」「植物性油脂」とは」http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=181

b. 今回の調査はコホートなどの大規模調査の結果ではないこと。
(食材は独占やパテント取得が無理な場合がほとんどですから、販売商品に関して費用の掛かる
大規模な調査、研究をする企業は稀です)
c. チョコレートを食べた人のみの調査を結果、成果としていること。
d. 中間発表と称しているにかかわらず、発表直後の大広告は「国家のお墨付き」を意図的に流布し、
一般消費者の誤解を誘導していること。
医薬品業務の歴史と経験が豊富な明治グループとは思えない近視眼的な行為は、これまでの
伝統ある「明治」を知る人には信じられないでしょう。

下記はある業者のホームページより。
あちらこちらのホームページをコピーペーストしているだけの泡沫記事ではありますが、
明治製菓の蒲郡検証について「医学的に実証された」と記載しています。
目的の真相はわかりませんが、少なくとも関係者が危惧している内容です。
「毎日少しずつチョコレートを食べることは、心の健康に効果がある」
「2015年の愛知学院大学と愛知県蒲郡市、お菓子メーカー明治の共同研究によって、
このような発表がされました。
今回の血液検査による*BDNFの増加が確認されたことで、チョコレートを食べると
元気になり穏やかな気持ちで過ごせるという心の健康について、
医学的に実証されたことになります」
*BDNF:Brain-derived neurotrophic factor
 
4. 公的機関が守るべきスタンス
山川プログラムはチョコレート研究を含めて総額33億円といわれます。
予算配分や明治製菓の負担詳細は不明ですが、国家予算が配分されたのは事実。
オープンサイエンス(開かれた科学)推進と称して国税を使用する
国主導のプロジェクトに、成果を直接的に受益する特定営利企業が表だって参加していること
そのものを再検討する必要があります。(これまでの実例では黒子となって
サンプルや実験機器の提供などを行うことは内外で珍しくはありません。
通常は論文の巻末に企業名がクレジットとして記載されます)
 
内閣府は2001年に創設された新しい省庁。
本来は重要政策を省庁横断で遂行する旗振り役となるべき組織。
昨今は最低3人と決めた担当国務大臣を8人も置いていますが、
年を経る毎に忙しさは増すばかり。
貴乃花事件、伊調事件も管轄下ですが、今回の騒動がこれらと同様に機能マヒの
象徴でないとよいのですが。
このプログラムを含めてImPACTのプログラム・マネージャーと研究者は若い人が中心。
営利企業の「お先棒を担ぐ」「片棒を担ぐ」ことが許されない国のプロジェクトという認識が
希薄なのではと感じます。
公正、公平な情報を発信し続ける米国の行政当局を見習うべきでしょう。
常識の打破もImPACTの目的の一つでしょうが、社会的通念を破壊することは許されません。

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