ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)
第七十七話:「世の中訳の解らぬことばかり」
小池知事、北朝鮮、大相撲、高校野球、子供の命名
2017/10/01
衆議院が解散されるや、東京都知事が新党を立ち上げ、反自民の無党派層の支持を  
当て込み国政進出の構えを見せています。
そもそも都政混乱の収拾も儘(まま)ならぬ中、二足の草鞋(わらじ)を履くとは無責任、
ましてや行き詰まった都政を投げ捨て国政に復帰するかもとなれば、超無責任も極まれりで、
小池氏の“自分ファースト”振りは、全く不可解という他ありません。
変わり身の早さというか、政治理念なき政局がらみの転身は、日本新党、新進党、自由党、
保守党、自民党、都民ファースト、希望の党と落ち着くところを知らず、環境相の時は原発推進派、
今や原発廃絶派、防衛相の時、国家機密を漏洩させるなどの軌跡を顧みるとき、
果たして国政をゆだねるべき人質器量なのか、疑わざるを得ませんが、なぜか、
マスメディアの取り上げ方にポピュリズムの悪臭を感じます。
村上龍のベストセラー「希望の国のエクソダス」にヒントを得た“人気取り党名”なのか、
曖昧で、ふわっとして、浮ついたスローガンで、高らかに反自民を謳い、具現性ある政策無き
大言壮語を駆使して、付和雷同型の選挙民をつかむポピュリズム的政権狙いは、
“野心”以外の何物でもなく、党名を“野望の党”に代えてもらった方が分かり易いのではないでしょうか。
 
そもそも、東京都議選では、マスコミ報道を味方につけた小池劇場のワイドショー続編が
浮動票を捉えて、多くの新人都議を生み出しましたが、その後未熟な都民ファースト党主導の
都政は空転し、都知事が側近アドバイサーと密室決済(批判されと、私の頭は人工知脳と言い逃れ、
大バッシングを浴びたのに)その体制を続けるなど、意思決定の不透明化に繋がり、
公約実現が遠のき、難問を次々先延ばしするばかりで、豊洲・築地併存策は都政近未来の
暗雲(資金不足)とオリンピック準備の大幅遅れを来しております。
自民都議とドン内田、石原・舛添両元・前知事など、次々と敵を作っては攻撃する路線は、
敵がいなくなって目標を喪失し、次の一手が出ない以上、いまや自らの撒き散らした種が
紛争の的になってブ-メランに見舞われております。
都政改革は待ったなしで、都民の高齢化、少子・核家族化、インフラの老朽化などは、
オリンピックまでに片付けるべき喫緊(きっきん)の課題ですから、単なる人気取りキャッチフレーズの
都民ファーストによる自治の前進をベースにしっかりした都政運営が必須です。
公明党が都政での会派を離脱すれば、都民ファーストは一挙に少数与党に転落し、
小池都政が益々漂流を余儀なくされそうで、東京都民としても気が気ではありません。
“都民セカンド”扱いされ、”都民絶望の党“が持て囃される事態となり、
小池知事や都民ファーストに投票した人たちが、激しい怒りの声を上げないことに
違和感と疑念を覚えます。
 
北朝鮮問題に関しても、内外マスコミ報道や評論家の解説は殆ど理解不能であり、
不可解千万だという他ありません。
まず、今にも戦争勃発に突入せんかの危機感を煽(あお)るだけの一派には、周囲の情勢分析と
金正恩の本音を探る努力が全く欠けているのでは、と疑問を呈します。
中国にとって国家の一大事である党大会を前にして政争に必死の習近平が外交に力を注ぐ
環境にはないこと、冬季オリンピック開催を真近にしての韓国の”親北派”文大統領が、
人道支援にと大枚を提供して(半端な額9億円とは、慰安婦決着外交で日本が提供した
10億の残金=現実に1億しか受け取り手が居なかったので=を早く使い切りたかったとの説あり)
当座の安寧を嘆願したこと、そして何よりも、北政権の本音は核保有を黙認させることだけにあって、
米国との全面戦争になれば確実な完敗=自らの体制壊滅、国家滅亡だけは避けたいということに
あるとすれば、当面は口先だけの威嚇合戦に過ぎないと考えるのが妥当な筈です。
一方、米国の旧オバマ体制から出てくる安易な平和ボケ愚論=核保有を認め、
その使用に外交条約的歯止めを掛ける、と言う提議の最大の問題点は、核を持たない日韓への
配慮を全く欠く上に、核のドミノ現象が中東・アジア・アフリカへと拡散する危険性が
強度に高まること、さらには北朝鮮の外貨獲得策が、核関連兵器の密貿易を止められなくなる
という世界的危機を度外視した空論に過ぎない点です。
 
いずれにせよ、北朝鮮の言動を冷静に分析すると、威嚇と本気の区別はつけやすいはずですが、
ジャーナリズムによっては、本来無視すべき建前論に過敏に反応したり、しっかり受容すべき
主張を軽んじたり、ちぐはぐな読み違えが多いと思われます。
北朝鮮の吠えまくりは、米国への「挑発」ではなく、むしろ我が身を守るための「牽制」と
捉えるべきだと思量します。
北朝鮮の核ミサイル開発の真の狙いは、対米抑止力の確保こそが、政権サバイバルの
必須条件だと考えているからこそ、米本土に届くことを立証できるまで、
実験は粛々と度重ねて行くでしょう。
潜水艦発射型ミサイル、火星14をさらに強化してハワイや西海岸まで届く長距離ミサイル、
射程を伸ばした固体燃料型の発射、ムスダン改善版、弾頭誘導型スカッドの
大型化、等々(直接アメリカを狙うことは避け、米国を本気に怒らせない限度内で)
各種の実験をやり続けたい筈なのです。若いながら金正恩は、超個人独裁の恐怖体制を
存続させてきており、かなり強圧的とはいえ合理的な政策をとって国内威信発揚を計ってきており、
内部崩壊やクーデターの可能性はまずないと見るべきでしょう。
 
このように見てくると、金政権による核放棄が略(ほぼ)期待できない以上、
これまでのような抜け穴だらけの物資だけの部分経済制裁ではなく、抜本的に、闇と裏ルートや
迂回取引による外貨・資金の流れや労働力やスパイ活動を伴う人の流れまで含めた総括的な圧力を
かけることで、何処まで追い込めるかが試されましょう。
これには、時間差が見込まれるので、反応が見えるとすれば、おそらく来春か遅くとも
来夏までと考えられます。従って凶と出る可能性も否定できないので、窮鼠(きゅうそ)猫をかむ事態にも
至れば、米国を本気にさせ軍事行動も避けられなくなるでしょう。
その場合、米国の誇る最新鋭兵器を駆使した一勢ピンポイント・地下深部撃破策戦または、
サイバー攻撃により、北の核兵器を含む全軍事施設を瞬時壊滅させうるか、
が問われることになりそうです。
安倍首相が、その辺りまで深読みして、タイミング良く衆議院を解散し、
来年襲われるかもしれない不測の国難対処に備えたとするなら、日米安保上の最高機密情報を
握った上での最善策の一端なのかもしれません。
 
難解な話題はさておき、人畜無害の閑話・雑談にもお付き合い願います。
 
まずは大相撲に関する数々の疑問です。先週末に終えたばかりの9月場所は、
三横綱はじめ休場力士の多さにがっかりさせられましたが、協会や審議委員はもとより、
力士自身としても怪我を回避するべき努力なり対策を講じている様子が見えないのは怠慢というか、
職務放棄というか、無責任観を禁じえません
近年、力士の大型化が顕著ですが、怪我を防ぐ武器である正しい立ち合い、足腰、腕の柔軟性の鍛え方、
土俵際の攻防のコツと気配りなど、明らかに伝統を無視した愚挙が見受けられます。
立ち合いは、両者とも両手こぶしをしっかり土俵につけたうえで呼吸を合わせるべきなのに、
一刻も早く立とうと片手のみ土につけるだけとか、両手とも空中で降ろす振りだけで立つのが
目立ちます。
行事も審判役も、何の遠慮か、この基本ルールを守らせようとしておりません。
横綱相撲とは「後の先」と言い、所謂“受けて立つ”のが良識なのに、白鵬に至っては、
両手を十分つけずに、早立ちして、張り手や勝ちあげを多用して、まるで前頭相撲を展開して
“卑怯な”勝ちを得て、数々の記録を打ち立てていますが、私には大横綱の評価など、
とても与える気がしません。
親方や理事、横審委員各位の無作為を問い正します。
なお、両手を下してからの立ち合いですと、腰高の相撲(突き押しであれ四つ身であれ)が避けられ、
怪我発生率が激減するはずです。
基本の四股・鉄砲・また裂き、すり足・蛙とび、等に徹することなく、スポーツジムで
余計な筋トレをやるのは、取組中の身体各部、特に骨・関節、筋と腱などの柔軟性を損ね、
怪我しやすくなると言われています。
動きが鈍り、過重な脂肪太りを防止するなど、徒(いたずら)な体重増を避けることも肝要でしょう。
とにかく、大相撲には、48手どころか82もの決まり手がありますが、昨今は単純な
十数手だけで勝負がつく“面白みなく、見応え無き”勝負が多すぎ、興趣が削(そ)がれてしまいます。
相撲ファンとして、関係者の猛省を促す次第です。
 
高校野球も改悪や対応無策で、いろいろな問題が多発しております。
まずは金属バットの弊害でしょうか。
擦(こす)るだけでバットの芯を外しても、球を遠くに飛ばせるので、国際試合やプロへ進んだ時、
打撃に問題を生じる選手が多く、現に今般のU18国際試合でも、得点力不足から、
米国や韓国に負けました。
もともと、練習時のバットの消耗が激しい木製バットに代わるコスト節減事由だけで生まれたのが
金属バットですから、公式戦は木製とすべきではないでしょうか。
投手の連投で肩の故障を招くという心配を防ぐには、一試合120球に絞り、二試合連投なら
180球に絞るとかの対策が打てる筈で、延長戦のタイブレーク方式も納得できない、
付け焼刃的解決策で、専門家の反対も多いようです。
敢えて延長再試合を未然に防ぐ為なら、例えば12回の攻防後での、総安打数・塁打数と総残塁数から割り出した指数で、勝敗を決める方が、双方納得しやすいのではないでしょうか。
因みにプロ野球でも、最近は大リーグ挑戦者が増えて、現地で戸惑うケースも増えて来ているので、
やはりメジャーリーグの球(現状では、大きさ、硬さ、皮仕上げ、飛び具合など)に規格を合わせた方が
良いと思います。
それにしても、野球に限らず、国際競技で審判員の評点や判定を伴う諸競技(柔道・レスリング・ボクシング・フィギアスケート・スキージャンプ・シンクロ・体操等々)で、日本選手が不利を蒙るケースが
増えております。
その背景には、日本人関係者の外交下手、意見表明、抗議態度などに致命的欠陥や落ち度があるようです。もっと、国際認定審判員をふやすとか、各種団体の国際理事会での発言力を高め、
外交折衝力を強めるなどの努力が望まれます。報道機関も他国の狡猾な手法(中露韓など)や
人脈造りまで踏み込んで良く探査し、日本の協会理事へそうした情報を提供すべきことに
目覚めて欲しい次第です。

少子化が叫ばれて久しい中、昨今の親が何とも理解不能な命名(特に不可解な読み)に
拘(こだわ)る自己満足というか、不思議を痛感します。
ご存知のように、我が国は戸籍主義であり、読みは何らの制限を受けないことに甘んじて、
余りにも子供たちの将来の社会的立場を見据(みす)えた良識配慮を欠く“手前勝手”な(ある意味、言葉の遊びに過ぎないような)訳の解らぬ”呼び名“には面喰います。
代表例は、近年男児名で一番多い漢字名で「大翔」と書き「ダイショウ」と読むなら分かりますが、
この二文字を敢えて「ヤマト、ハルト、ダイキ、タイト、マサト、ヒロカ」などと
無理読みさせる例にはじまり、余りにも突拍子過ぎる例は、これを「ソラ、ツバサ」と
読ませるに至ると、両親以外、言語学者を含め世間では誰一人読めない呼び方で、
こうして同じ漢字をイメージだけで、無限に読み替えることが、果たしていいことでしょうか。
女児名でも、「月」と書いて「ルナ」と読ませる例もあり、月の女神もさぞや迷惑がって
顔を曇らせるのでは、と怖れます。
この子たちが、やがて、教室や試験場、職場、病院、各種の集まりで氏名を呼ばれる時、
支障は出ないのでしょうか。
確かに、真名(まな)に対する仮名(かな)ですから、振り仮名もあくまで”仮の“音訓文字なのですが、
かなり困った”我が国にしか見られない特異な社会現象“という他ありません。
近未来の日本は、個人番号制が普及し、戸籍の処理方式も合理化されようとしていますから、
氏名を漢字表記と仮名表記の併記方式をとることになろうとも、想定されうる各種の混乱を
防止する意味でも、総務省あたりから、何らかの歯止めを掛けるべきではなかろうかと案じます。
 
 
 
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