危険ハーブ、覚醒剤、麻薬
マジック・マッシュルームの幻覚作用:毒素シロシビンとは
脱法ドラッグと通称される幻覚物質は世界中で販売されていますが
特別に希少性があるハーブやキノコ類ではないために、安価で手軽に
手に入ります。
このドラッグが危険なのは習慣性を持ち、覚醒剤の入門ドラッグ
となることにより、覚醒剤、麻薬へと進むこと。
またMDMA、PMA(後述)などの覚せい剤をハーブやキノコに混入させた
ドラッグがあることです。
脱法ドラッグが危険なのは吸飲者が予想するより作用が強く、
常習により脳神経を侵され続けるうちに社会生活が困難な
廃人状態になること。



1.覚醒剤常習者は複数の薬剤を使用します。
2.キノコ毒素:シロシビン(Psilocybin)とベオシスチン(baeocystin)
3.シロシビン毒素はトリプタミン誘導体
4.神経情報伝達物質とは
5.各国で市販されているシロシン含有キノコ

(参考記事)
「キノコ毒素(mushroom toxin)のすべて」
「サルビア・アルカロイドは覚醒剤LSDと同じ?
サルビアのインドール・アルカロイド」

幻覚作用を起こすアルカロイドはインドール(indoles)と呼ばれる、
アミノ酸のトリプトファン(tryptophan)由来の構造を示すものが大部分。
これは強い有毒性を示すキノコ毒アマニータと同様な構造です。

「覚醒剤となるエフェドラ(Ephedra)とエフェドリン(ephedrine):
副作用の多発で製造販売が禁止されたマオウ(麻黄)」

「MDMAの重篤な健康被害:米国を蝕む覚醒剤MDMAの恐怖」

1.覚醒剤常習者は複数の薬剤を使用します。
覚醒剤のMDMAが怖いのは、混ぜ物(adulterants)が多いことです。
MDMAは他の薬品が混入された場合や他の薬品と併用した場合に
事故率が急激に高くなることが多いそうです。
混入の場合は使用者がそれを存知していないことがほとんどといわれますから
厄介です。
最も多い混ぜ物はパラメトキサンフェタミン (paramethoxyamphetamine:PMA)
という類似品ですが、
闇ルートではMDMAとして売られることが多いそうです。
これは効果発現がMDMAに較べてやや遅いために、
追加量を服用する人が絶えないそうです。
このドラッグは多量に服用すると直接的な死の危険もあります。
PMA以外の混入物には
*メスカリン(mescaline)、メタアンフェタミン(methamphetamine)
コデイン(codeine)、デクストロメトルファン(dextromethorphan:DXM)等いくつもあります。
(November 2002 Pulse Check report)
また、多くの使用者はマリファナ(marijuana)や*ベンゾジアゼピン(benzodiazepines)、
コデイン(codeine)、バイアグラ、LSD等他のドラッグや診断処方薬と併用します。
ヘロインの補助にMDMAを併用する人もいるそうです。
これは非常に危険な行為で神経障害、肝臓障害を急速に促進させることになります。
覚醒剤や麻薬の原料に関しては解説がいくつかありますのでご参照ください。
*メスカリン(mescaline)
サボテン(ロフォフォラ・ウィリアムシー:Lophophora williamsii)の
幻覚物質として知られる。
*ベンゾジアゼピン系誘導体
ベンゾジアゼピン系誘導体には睡眠薬で著名なハルシオン(Halcion)があります。
成分名はトリアゾラム(triazolam:C17H12Cl2N4)。
MDMAの本当の怖さは神経障害から始まる肉体の損傷です。ほとんどの
麻薬、覚醒剤が天然由来か、その化学式で合成されたものですが、
MDMAは化学的にデザインされて合成されたデザイナーズ・ドラッグ。
 
2.キノコ毒素:シロシビン(:Psilocybin)とベオシスチン(baeocystin)
シロシビン(サイロシビン:Psilocybin:C12H17N2O4Pは
シロシン(サイロシン:psilocin)のリン酸エステルで、麻薬指定されている
幻覚性物質 (Hallucinogenic)。
シロシビンが安定した形ですが、シビレタケ属(Psilocybe)にはシロシビンと
ベオシスチン(baeocystin:C11H15N2O4P)双方の物質が共存します。
シビレタケ属(Psilocybe)のキノコは代表的なマジック・マッシュルーム (magic mushrooms) 。
裏の世界ではLSDなどの代用薬品となっていますが、栽培はもちろん、
個人輸入も、所持も禁止されています。

3.シロシビン毒素はトリプタミン誘導体
シロシビンは脳の中枢神経、末梢神経などに作用する神経情報伝達物質*のひとつで、
セロトニンに構造が近似しています。
平均作用量は10mg。
シロシビンとシロシン以外にも、米国の研究者の分析では
シビレタケ属から、ベオシスチン(baeocystin:C11H15N2O4P)も微量ですが分析されています。
不安定な物質のようで、構造が簡単に変化するようです(norbaeocystinなど)。
シロシビン同様にトリプタミン誘導体といわれています。

4.神経情報伝達物質とは
神経情報伝達物質は神経ペプチドとも呼ばれます。
発見されているものは10種類くらいで多くありませんが、
未知の物質多数の存在が予測されています。
発見されている代表的なものは、アセチルコリン,セロトニン,γ-アミノ酪酸(GABA)、
ノルアドレナリン,ド-パミン,グリシン,グルタミン酸、エンケファリン,エンドルフィンなどです。

5.各国で市販されているマジック・マッシュルーム(シロシン含有キノコ

マジック・マッシュルームの代表的な属種
シビレタケ属(Psilocybe)、
ヒカゲタケ属(Panaeolus)、
アオゾメヒカゲタケ属(Copelandia)

アオゾメヒカゲタケ属は小笠原諸島、インドネシア、タイなど熱帯性のキノコ。
マジック・マッシュルームはサイロシブ(シロシブ)・キューベンシス(Psylocybe cubensis:ミナミシビレタケ)、
サイロシブ(シロシブ)・メキシカーナ(Psylocybe mexicana)などの米国産、メキシコ産が著名ですが、
少なくとも180種類以上のキノコに、サイロシビン、サイロシン(psylocin)含有が
確認され、売られています。

モエギタケ科(Strophariaceae)
クリタケ属(Hypholoma)(Naematoloma)
シビレタケ属(Psilocybe)
ケコガサタケ属 (Galerina)
チャツムタケ属 (Gymnopilus)
アセタケ属 (Inocybe)

キシメジ科(Tricholomataceae)
ヒナノヒガサ属(Gerronema
クヌギタケ属(Mycena)

ウラベニガサ科(Plutaceae)
ウラベニガサ属(Pluteus.)

ヒトヨタケ科(Coprinaceae)
アオゾメヒカゲタケ属(Copelandia)
ヒメシバフタケ属(Panaeolina )
ヒカゲタケ属(Panaeolus)

オキナタケ科(Bolbitiaceae)
フミヅキタケ属 (Agrocybe)、
コガサタケ属(Conocybe)
シビレタケ属(Psilocybe)
シビレタケ属の種類が最も多く、110種類以上あります。
(John W. Allen:マジック・マッシュルーム研究者)                                   
ヒカゲシビレタケ (Psilocybe argentipes)
アイゾメシバフタケ (Psilocybe subcearulipes)
オオシビレタケ (Psilocybe subaeruginascens)
アイセンボンタケ (Psilocybe fasciata)
ミナミシビレタケ(Psilocybe cubensis)
トフンタケ (Psilocybe coprophila)
シビレタケ (Psilocybe vanenata)

ヒカゲタケ属(Panaeolus)
センボンシギョウガサ(Panaeolus subbalteatus)
ワライタケ(笑い茸:Panaeolus papilionaceus)

クリタケ属(Hypholoma:Naematoloma)                         
ニガクリタケ(Naematoloma fasciaulare:Sulphur tuft)

(その他)
和名は不明ですがPsilocybe baeocystisは体の小さい子供などは致死率が高いといわれます。
サイロシビン、サイロシン含有量が最も多い*といわれるのは
Psilocybe azurenscens、Psilocyb bohemica(Stamets and Gartz 1995)。
(*キノコは同種の中でも産地などで異種株が多数存在します。
固体による毒素含有量のばらつきも大きいために、断言は出来ません)。
シビレタケ属(Psilocybe)、ヒカゲタケ属、クリタケ属 に
掲載した種は和名があるキノコのみ)

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